CSR・社会貢献活動における、意識と行動の差はなぜ生まれるのか

社会貢献活動における、意識と行動の差

人はなぜ意識と行動の差が大きいのでしょうか。

今回は、今月に発表された社会貢献関連の意識・行動調査を2つまとめてご紹介いたします。

CSR活動のヒントではあるのですが、これらのデータを読み解くと、NPOのマーケティング・コミュニケーションを考える上で重要な示唆があると思います。

CSR担当者だけではなく、NPOのマーケティング担当の方にもお読みいただきたい記事となっております。

社会貢献活動に対する意識調査|NTTレゾナント

▶社会貢献活動に対する意識調査(2014年1月)

「自身が所属する企業や団体が社会貢献活動に取り組んでいるか」について「分からない」と回答した社員が33.9%おり、「所属する企業や団体が行う社会貢献に参加した経験がない」社員が58.0%となった。一方、46.0%の社員が、「所属する企業や団体は積極的に社会貢献活動に取り組むべき」と答えており、企業の社会貢献に関する“意識と行動”との間にギャップが見受けられる。

上記のようなデータもあり、そもそも自社の従業員が自社のCSR活動を知らないと。

社会貢献活動へ積極的に参加するための必要な要素はという質問に約51.7%の社員が「時間的な参加のしやすさ」と回答している。次いで「簡単な登録などの手続き的な参加のしやすさ(12.8%)」や「目的が分かりやすく内容が具体的(10.5%)」となった。企業のCSR担当者は、社員に対して積極的な情報発信や、時間の制約に縛られない社会貢献活動の手段を提供することが必要と考えられる。

このデータでは、時間などの制限が多いCSR活動には参加しにくいという話も。

「企業が取り組む社会貢献活動に関する意識調査」では、所属する企業がより積極的に社会貢献活動に取り組むべきだと考えている社員が約5割、社員の参加を促進する“参加する時間や手続きのしやすさ”がポイントに

まさかの、「“参加しやすいCSR活動”のほうが参加しやすい」という、とても当たり前の論理が証明されたという、何とも煮え切らない結果も出ておりました。

社会貢献活動となると、なぜかこの意識が実施側になくなってしまうようです。多くのCSR担当者は自社の従業員に対して、罰ゲームでもさせたいのでしょうか。

いや、社内にCSRにおける自社の考え方を浸透させるのが大変というのはわかります。実際、僕も実感してます。

でもね、それ、言い訳ですよ。

環境エネルギー総合調査|ADK

ADK 環境エネルギー総合調査(2014年1月)

人がエコ行動に積極的になれない心理=「エコストレス」に注目し、クールビズやウォームビズへの対応、太陽光発電システムやハイブリッドカーの購入など、30のエコ行動について、エコストレスを測りました。さらにエコストレスを感じる傾向をもとに、生活者を6タイプのクラスターに分類しています。
 また、これら30のエコ行動を促すモチベーションとなる心理要因についても、Ethical(倫理性)、 Economical(経済性)、Enjoyable(娯楽性)という、”3つのE”の視点をもとに分析しました。

これ、非常に興味深いレポートですね。ADKさん、いい仕事しますね〜。以下調査結果まとめです。

1、お金が節約できないとエコ生活をしない若者。逆にシニアはエコ生活はかっこいいと考える。
2、意外にエコストレスが高い「エコ・イベント参加」「カーシェアリング」「太陽光発電システム設置」。
3、省エネ家電の利用、地域リサイクル活動参加などは、「重要と考える」が「実際には行っていない」。

この調査の結果として僕が読むには、「エコは大切だと思うけど、実際は面倒だしやらよねぇ」という人が多いということでしょう。

これは様々な省庁が行う意識調査や行動調査でも実証されておりますが、「社会貢献で大切だよね」って思う人はめっちゃ増えているけど、「社会貢献やったよん♪」という人は半分以下の数字になるんですわ。

さてはて、僕も含めたソーシャルセクターの皆さん、CSR関係者の皆さん、怠慢だとは言いませんが、“見せ方・やり方”を変えないと、ちょっとよろしくない状況なのかもしれませんよ?

まとめ

いかがでしたでしょうか。

CSR・社会貢献関連の意識調査に関しては随時追っているので「CSR・社会貢献関連の意識・動向調査まとめ19選[2013年版]」、「みんな社会貢献に興味津々!CSR・社会貢献関連の意識調査12選」という記事を参考にしていただければ幸いです。

拙著『この数字で世界経済のことが10倍わかる–経済のモノサシと社会のモノサシ』でも、この手の話をいくつか紹介しておりますので、興味がある人はぜひ購入していただけると、僕が泣いて喜びます。

意識と行動の差は大きい。だからこそ、その差を最小化する企業は素晴らしいと言われるんですよねぇ。みんながんばろうぜ!


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安藤光展(CSRコンサルタント)プロフィール
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