SDGs企業

SDGs企業ランキング

SDGsの企業ランキングはみなさん興味があるところですよね。コロナショックで色々と進まない部分もありますが、日本企業としてはSDGsへの興味関心が途切れることはないでしょう。

というわけで、2020年の最新SDGs企業ランキングを含めて、いくつかのSDGs調査データも紹介します。結構重要な調査もあるので、時間がある時にざっとでいいので、すべての調査に目を通してみてください。

SDGs企業ランキング

1、トヨタ自動車
2、アサヒビール
3、旭化成
4、サントリー
5、パナソニック
6、イオン
7、アップル
8、エネオス
9、ユニクロ
10、カルピス
10、サッポロビール
12、キリンビール
13、キヤノン
14、住友林業
15、ヤクルト
16、花王
17、味の素
18、キッコーマン
19、TOTO
20、伊藤園
出典:企業版SDGs調査、1位はトヨタ。アサヒ、旭化成などTOP100を発表!

回答者のSDGsへの認知状況を聞いたところ、「SDGsの趣旨および詳細な内容について知っている」と答えた人は5.4%。「主な内容は知っている」は11.2%、「趣旨は知っている」は7.2%で、合計では23.9%が認知しているという結果だった

SDGs企業調査

GPIF

SDGsについては、知っていると回答した企業がほぼ100%となり、取組みを始めている企業も6割を超えた。検討中の企業も含め取組みの際に参考にしているものとして、経済産業省の「SDGs経営ガイド」が最も多く(49.8%)、次いで GRI と国連グローバル・コンパクト(UNGC)とwbcsdによる「SDG Compass」(38.5%)、環境省の「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」(36.9%)、 経団連の「Society 5.0 for SDGs」(32.9%)などが多く挙げられた。
第5回 機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果

サステナブル・ブランド ジャパン

・世界のCEOの約8割は「企業がSDGs達成に向けて重要な役割を果たせていない」
・「サステナビリティに取り組むことが事業価値に影響をもたらす」と答えたCEOの割合は増加しており、2013年に63%だったが2016年には69%、2019年には74%となった
・「サステナビリティに取り組むことは企業の将来の成功にとって重要」と答えたCEOは94%、年間10億ドル(約1080億円)以上の収益をあげている企業では99%がそう回答した
・「サステナビリティに取り組むことが収益の成長につながっている」と回答したCEOは40%
「企業のSDGsの取り組みは不十分」世界のCEOの8割が語る本音とは

経団連、東京大学、GPIF

・企業・投資家向けアンケートを行い、その中で Society 5.0、SDGs、ESG に関する認知度を調査した。その 結果、回答者中、「内容を知っている」と答えた割合は、それぞれ、企業は Society 5.0:47%、ESG:70%、SDGs: 75%、投資家は同 30%、同 95%、同 79%となった。
・Society 5.0、SDGs、ESG 各々について、 企業の統合報告書等での言及されている割合は、 Society 5.0:45%、SDGs:87%、 ESG:83%、で あった。
「ESG投資の進化、Society 5.0の実現、そしてSDGsの達成へ」

電通

・「脱プラ」に続き、「ミニマリスト」「シェアリングエコノミー」「サーキュラーエコノミー」に高い関心。
・SDGsという言葉の認知率は29.1%、前回調査から13.1ポイント上昇。男性10代、女性20代など、若い世代で認知の伸び率が高くなっている。
第3回「SDGsに関する生活者調査」を実施

ネオマーケティング

・全体では7割以上が自身の企業でもSDGsに取り組むべきだと回答。上場企業に勤めている人の場合80.4%、非上場企業に勤める人の場合62.4%となり、差が付く結果に。
・「多少不便さや負担があっても、SDGsに取り組む」「少しくらい不便さや負担があっても、SDGsに取り組む」「不便さ・負担がない程度に、SDGsに取り組む」と回答した人がそれぞれ約25%。
上場区分で大きな意識差!SDGsに関する意識調査をご紹介

マイボイスコム

・サステナビリティについて「どのようなものか、内容を知っている」「聞いたことがあるが、どのようなものか知らない」が各20%台。
・サステナビリティを重視する企業・ブランドであることを意識して購入・利用する層は3割弱、意識しない層は4割弱。サステナビリティを重視する企業・ブランドの利用意向がある層は5割弱、女性高年代層での比率が高い。
SDGs、サステナビリティ(持続可能性)に関するアンケート調査

アスタミューゼ

・理系プロフェッショナルのSDGsの認知は49.0%、一般的な調査の認知率より高い。SDGsの17の目標では「すべての人に健康を福祉を」「質の高い教育をみんなに」「貧困をなくそう」に注目。
アフター新型コロナウイルス:理系プロフェッショナルの仕事として、SDGsへの取組や社会課題の解決が加速すると予想される。

デファクトスタンダード

・「サスティナブル」「SDGs」の認知度は3割ほどでも、環境やエコを「意識している」「ときどき意識している」人は95%以上に
ブランディア利用者対象、日常の「エコ」に関するアンケート調査結果

FUMIKODA

・「エシカル」「スローファッション」「サステナブル」の認知度は20%前後と低め
・多少のプライスアップでも環境に配慮した商品であれば購入する68.5%
50.6%がファッションアイテムを購入する際は、エシカルな商品を選ぶ傾向にある
エシカルは18.0%、SDGsは15.7%と認知度低い! 一方、68.5%が環境に配慮した商品であれば購入する意思あり

朝日新聞

・「SDGsという言葉を聞いたことがあるか」という質問に「ある」と回答したのは、男性は38.0%(前回31.3%)、女性は27.5%(同23.1%)。
・SDGsの内容について、「どの程度ご存じですか」と尋ねた項目では、「詳しく知っている」が18.0%(14.5%)、「少し知っている」が52.4%(51.4%)。
【SDGs認知度調査 第6回報告】SDGs「聞いたことある」32.9% 過去最高

四国経済産業局

・取り組む際の課題として、メリットが分からない(31%)、何から取り組んだら良いか分からない(26%)
四国地域における 企業のSDGs取組状況アンケート調査

ニールセンスポーツ

・ポスト2020のトレンド「スポーツを通じたSDGsへの取り組み推進」への興味関心は7割。今後のスポーツの活用領域として期待される。
ニールセン|スポーツ・スポンサーシップ実施企業調査2019

所感

SDGsの認知度調査はいまだにあるのですが、数年前まで10〜20%程度だったのが、最近は20〜30%になりましたね。認知度が上がったところで、SDGs達成への社会的インパクトが大きくなるわけではないですが、一般的なメディアでもSDGsが取り上げられるようになり、また、SDGsに関する情報発信をするメディアもここ1〜2年でかなり増えました。5年前に比べれば、日本語でのコンテンツもかなり増えたと思います。国連の取り組みでここまで“流行った”ものは初めてではないでしょうか。

私が意識調査で注目しているのは「認知度」ではなく「行動」です。認知度なんて時間が経てば上がるのです。しかし、問題は「SDGsに貢献する成果を生み出す」ことです。成果を生み出すには行動するしかありません。どんなに、ロジカルなSDGs推進戦略を作っても、意識調査の数字が上がっても、人々そして企業の行動量が少なければ成果は生まれません。しかし、この一年、一般生活者の行動量はあまり増えていないんですよね。加えて、たとえば、コロナショックの中で、企業も個人も環境問題は二の次です。まずは緊急事態宣言下で生き抜かなければなりませんから。

それでいうと、SDGs達成には毎年800兆円必要、みたいな試算がありますが、コロナで全世界が経済危機に陥って、途上国支援(ここに半分の400兆円が必要とされてる)どころではないと。2020年、2021年は特に、政府も企業もお金がぜんぜんありません。では、ことし800兆円払わないとして、来年1,600兆円払えるかというと、そんなわけにもいかないので、現実的には、コロナによってSDGs達成が事実上不可能になった、と見るのが妥当でしょう。ただ、諦めるのはまだ早いので、あと10年がんばるのですが。2030年は私は40代後半なので、現役ど真ん中で逃げきれないので、なんとかしていきたいです。

今後の注目は、コロナショックによって、SDGsがどうなるかです。ある調査では企業の約9割が売上減だった、みたいなものがありました。2020年のSDGs/CSRは横ばいどころか後退してしまう可能性もあります。さてさて、どうなることやら。

まとめ

あなたは上記のSDGsの各種意識調査の数字を見て何を感じましたか。ポジティブな印象をもった方もいるでしょうし、ネガティブな印象を持った方もいるでしょう。SDGsも5年目にして“踊り場”にきましたね。

私としては、ご依頼をいただければ、現時点で最善と思われるSDGs施策の構築支援もしますし、3〜5月の講演はほとんどがキャンセルになってしまいましたが、6月以降はオンラインを含めてどんどん情報発信していこうと思います。主催勉強会にきてくれれば、コンサル案件の何十分の一の費用で、情報提供もします。

2020年は絶体絶命の経済危機からのSDGs推進です。先日書いた「新型コロナウイルスはCSRの何を変えるか-アフターコロナのCSR」という記事も参考にしていただき、今年度をのりきっていきましょう。

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