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日本のCSR/社会的責任の歴史的背景(1990-2017)

日本のCSRの歴史

日本のCSRっていつから始まったか知っていますか?

本記事は、自身のメモも兼ねて、1990〜2017年のCSR関連の主な出来事をまとめました。アメリカとヨーロッパのCSRの歴史も一部含んでいます。

CSR支援をする人間は当然知っている項目ばかりですが、CSR担当者の方も前提知識として知っておくと便利だと思います。

以前に『日本のCSRの歴史は「モヤモヤCSR →シブシブCSR →ガツガツCSR」である』という記事を書きましたが、今回はもう少し詳しく日本を中心にCSRの歴史についてまとめます。

1990年代

環境を中心としたCSR活動が進み、CSRの基礎ができた時代。バブルの雰囲気も残しつつ、なぜ環境活動をしなければならないのかよくわからないままも(モヤモヤしながら)、まわりと同調し大手企業を中心に環境活動が広がりました。

1990年、経団連「1%クラブ」設立
1991年、経団連「企業行動憲章」制定
1992年、リオデジャネイロ「地球サミット」開催
1996年、環境マネジメントシステム「ISO14001」制定
1997年、環境省「環境報告書作成ガイドライン」策定
1997年、ジョン・エルキントン「トリプルボトムライン」提唱

2000年代

大型企業不祥事による法令遵守の強化とCSRの欧米化が進んだ時代。今にも続くイニシアティブやガイドラインの基礎ができました。国内外の様々なCSR関連の動きに呼応し、大手企業を中心にシブシブながらCSR推進の流れが一気に進みました。ちなみに、2000年前後から「環境報告書」の発行数が急増しています。

2000年、CSR報告基準「GRIガイドライン」第一版発行
2000年、国連「グローバルコンパクト」発足
2001年、大型不祥事「エンロン事件」(アメリカ)
2002年、大型不祥事「ワールドコム事件」(アメリカ)
2002年、環境省「環境会計ガイドライン」2002年版発表
2003年、日本「CSR元年」
2006年、マイケル・ポーター「戦略的CSR」発表
2006年、国連「責任投資原則(PRI)」制定
2008年、「リーマン・ショック」による不況でCSRの停滞が起きる

2010年代

CSR激動の時代。世界中の様々なビジネス・カテゴリで法令策定やガイドライン化が進みました。CSRに関連するイニシアティブも勃興。2010年には世界初となるCSRの国際ガイドラインが策定され“世界共通のモノサシ”が登場。
そして2011年は世界中の日本人のマインドが揺り動かされた東日本大震災が発生し、CSR・社会貢献シーンに大きな変化を起こしました。「法令遵守・環境・社会貢献」が中心だったCSR活動に、復興支援からのソーシャルビジネスなども加わり多様なCSR活動が広がりました。

2010年代前半

■2010年
・社会的責任の国際ガイドライン「ISO26000」発行

■2011年
・「東日本大震災」が発生
・マイケルポーター「CSV(共有価値創造)」発表
・国連「ビジネスと人権の指導原則」発表

■2012年
・環境省「環境報告ガイドライン 2012年版」発表

■2013年
・IIRC「統合報告フレークワーク」発表
・CSR報告ガイドライン「GRI-G4」発行
・東証/経産省「なでしこ銘柄」発表

■2014年
・日本「スチュワードシップ・コード」発行
・EU「非財務情報開示義務指令」採択

2010年代後半

■2015年
・日本「コーポレートガバナンス・コード」発行
・国連「SDGs」採択
・「パリ協定」採択
・イギリス「現代奴隷法」成立

■2016年
・CSR報告ガイドライン「GRIスタンダート」発行
・日本「女性活躍推進法」施行

■2017年
・日本「働き方改革実行計画」発表
・持続可能な調達ガイドライン「ISO20400」発行

まとめ

アカデミックな素養のない私のまとめなのでご容赦いただきたいですが、ざっくりしたCSRの歴史はご理解いただけたかと思います。

CSRの歴史的背景は、もっと細かくみれば関連項目や世界の動向はあるのですが、2010年代は特に日本での話を中心にまとめました。社内でCSRの基礎的な勉強会をする時にお使いいただけると思います。

今、2010年代は、まさにCSR激動の時代です。2020年に向けて、そして2030、2040、2050と超長期的な目標の元、経営をする企業もあります。改めて歴史を振り返ることで、見えてくる未来があるかもしれませんね。

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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]

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