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CSVの戦略的対策を考えるための資料と企業事例

CSVの日本への浸透

ここ数年で一番大きな変化が起きているようにも見えます。

2011年以降、CSRと同じくCSVに関する事例や考え方を記事にまとめていますが、最近の日本では、CSVの概念がキャズムを超えて、普及期に入ってきているように感じています。

例えば先月に経産省が『「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」を策定しました-ESG・非財務情報開示と無形資産投資の促進-』というリリースを出していますが、この中でもCSVは明記されています。

先日も紹介しましたが、また金融庁・森長官が「フィンテックは共通価値を創造できるか」(PDF)という講演でCSVに関する発言をしています。

今までのCSVはアメリカの経営学者の一つのコンセプトに過ぎませんでした。しかしここ数年、日本の官公庁や長官レベルがこの単語を使うようになってきています。日本企業は特に官公庁が本気になると、ものすごいスピードで対応するようになるので、上場企業を中心にさらなる展開も期待できます。

というわけで、改めてCSVの最新事例(記事)を紹介します。自社の取り組みの参考にしてみてください。

CSV企業事例

以下、CSVの視点が強くある事例です。お時間があるときにチェックしてみてください。

経産省|「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」を策定しました-ESG・非財務情報開示と無形資産投資の促進-
東京商工会議所|ソーシャルマーケティングの勧め~社会的責任の視点を取り込んだ経営(PDF)
大阪府|企業による社会課題の解決に関する調査
安定的な成長を続けるユニリーバの「強さの源泉」 サスティナビリティ
バーコードから商品の持続可能性をチェック―、HowGoodが420万ドルを調達
社員の健康と収入アップを両立。自動車に乗れば乗るほど手当がもらえるアプリ「ByCycling」
オフィスのBuy One, Give One。企業とNPOが出会う場所「BuyGiveWork」
ゴミも貧困もなくす。廃棄ペットボトルをファッションに変えるティンバーランド
車のインテリアに竹素材を使用へ。フォードの持続可能なイノベーション
カード決済するたびに、その消費のエシカル度が分かるモバイルアプリ

CSVキャンペーンは成功しない?

この数年、さまざまな大手ブランドが、社会的・政治的問題をテーマにした広告を積極的に採用してきた。(中略)人々の関心が高いホットなテーマをタイミングよく取り上げ、クールなTVコマーシャルに仕立て上げるという手法は、ここ数年の標準的な戦略になっているが、単に社会的、政治的理念に賛同するだけでは信用を得られないことに、ブランドは気づきはじめた。
ペプシ炎上後、社会問題に「口をつぐむ」広告主の胸の内

ただし、CSV的なキャンペーンには注意が必要です。世界の広告界隈では“ソーシャルグッド”な話題がよく出てくるのですが、やり方を間違えると、いつも以上に炎上することもあります。

記事もある通り、パタゴニアなど社会企業としての認知が高い企業ならいいのですが、うわべだけのCSV的キャンペーンは逆効果になる可能性もあるとのこと。ケースバイケースだとは思うものの、CSR/CSVの知識がない人たちが作ったように感じるのは私だけではないはず。

まとめ

様々な事例をみると、日本でも急速にCSVが広がっているのがわかります。

また別の記事にまとめますが、企業のCSR報告書/統合報告書を読んでいるとCSVに言及する企業が本当に増えています。

瞬間的なCSV発想のキャンペーンもいいのですが、やはり本質的なビジネススキームの中でCSVが展開できるとベストです。

私自身も、CSVの戦略策定からPDCAサイクルの構築まで、より幅広く支援させていただこうと、改めて感じました。

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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]