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CSRにおけるデジタルコミュニケーション品質とは

CSRコミュニケーション品質

CSR報告書を作っても想定読者にほとんど読んでもらえない。

冊子では物理的な拡散が難しいため、コミュニケーション・ツールとしては、そもそも優れていません。そんなこんなで、世界ではCSR報告の「デジタル化」がすすんでいるそうですよ。

ではCSRコンテンツはどのようにデジタル化すべきなのか。結論からいいますと、CSRウェブコンテンツの目指すべきポイントは「最高のユーザー体験」です。

何かのきっかけで訪れたCSRコンテンツを読んで知りたかったことが明確に書かれていた、逆に知らなかった企業の社会的側面を知ることができた、などが主な行動でその結果として、「なるほど(共感)」、「勉強になった(納得)」などの心理変化を獲得できたら最高ですね。

CSRコンテンツでそういったリアクションを引き出すにはどうしたらよいか。ヒントになりそうな事例やワードをまとめてみます。

品質

CSRコンテンツの「品質」とはなんでしょうか。どのような状態だと“品質が高い”と言えるのでしょうか。私が思うに「情報発信者の情報レベル=ユーザー理解度」という構図があるように感じています。

特にCSRは専門用語やカタカナ語が多く一般の方には理解が難しい領域です。CSRコンテンツの品質は「品質が高い=ユーザー理解度に合わせた表現と内容になっている」ということがいえるかもしれません。

コンテンツが充実している状態も「品質が高い」といいますが、地固というか、ユーザーは特に意識しないかもしれない、「誰でも情報へ簡単にアクセスできる(利用者の使い勝手に合わせて操作できる)」「特定のデバイスや技術に依存しなくても使える」「少しでも早く情報へアクセスすることができる」などの準備も、品質の重要な要素です。このあたりは商品・サービスコンテンツと違い、CSRコンテンツだけ“おいてけぼり”な企業はたくさんありますので、注意が必要です。

ウェブアクセシビリティ

ウェブアクセシビリティ基盤委員会」という組織などもありますが、CSRコンテンツの基本的な品質を保つのに必要な概念です。制作会社の方とコンテンツに関してもしっかり話し合いをしましょう。ウェブアクセシビリティに関しては、以下の企業は積極的な対応をしているようですので参考にしてみてください。

三菱電機
ドコモ
ヤマハ
ヤフー
コニカミノルタ
日本財団

全国の自治体では導入が進んでいるようですが、企業も一部は方針を定めて運用を始めてします。内容を検討する前に、きちんと体裁を整えて、読者を迎え入れる体制を整備しましょう。

関連・参考記事

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まとめ

CSRコミュニケーションも主戦場はデジタル領域になる。これは決定事項で、今後どのタイミングで国内の大きな動きになるのかという点が気になるところです。

インターネットの登場以来、情報が双方向化して、これまで情報の受け手であった人々が、情報を発信する手段を獲得し、それまでの一方的なメディア状況に変化が生じると、「メディア・リテラシー」という言葉が繰り返し言われるようになりました。

ステークホルダーとインターネットを介して常につながるようになった現代の企業は、良くも悪くもステークホルダーの影響を直接受ける形になりました。でももうインターネットが普及していなかった1990年代前半には戻れません。不可逆な社会変化に対して「私はCSRのウェブコミュニケーションに詳しくない」というCSR責任者がいる企業は、競合にどんどん遅れを取ることになるでしょう。

東洋経済新報社のデータでも「ウェブ開示のみ」という報告スタイルを取る企業がどんどん増えていますし、私は、この10年くらい使われてきた紙ベース・レイアウトのCSR報告書(環境・社会報告書)は、今後、下火になっていくと予想しています。次の10年はウェブベースですよ。これに気付かない程度の企業に、サスティナブルな未来が待っているわけがありません。

さて、御社のCSRコミュニケーションはデジタル対応できていますか?非財務情報のデジタル化はお済みですか?またCSRコンテンツは“品質が高い”レベルに達していますか?



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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]