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CSR活動としてのスポーツ支援の4つのポイント

CSRスポーツ

CSR活動としてのスポーツ支援

2020年の東京オリンピックまで5年をきり、企業のオリンピック・ビジネスや、スポンサードによるPRなどの動きが活発になってきています。

そして、今、まさに「リオ・パラリンピック2016」の大会期間中でございます。この話題が盛り上がらないわけがないっ!

企業サイドとしてはCSRを含めた社会貢献活動として、過去最高のPR成果が見込めるであろう東京オリンピックに向けて、障害者雇用と一石二鳥となるために、パリンピアン(パラリンピック選手)の雇用やスポンサードを検討しているところが増えていると、いろいろな関係者から見聞きします。

しかーし、です。スポーツ支援って、そもそもCSRでしたっけ?という話でして。

結論から申し上げますと、戦略性のない形骸化された障害者雇用やらスポーツ支援やらは大抵失敗しまっせ、ということでございます。まぁ、健常者支援だろうがオリンピックだろうが、予算をつける以上、戦略がない活動などそもそもありえないので問題ないとは思いますが……ねぇ?

というわけでパラリンピック関連の話題を含めて、CSRとスポーツに対する、意識調査やらイニシアティブの動きなどをまとめます。

CSRとスポーツの関係性

東京都スポーツ推進企業認定制度

東京都スポーツ推進企業認定制度

CSR関係者の何人が知っているかわかりませんが、実は東京都が、スポーツ分野における社会貢献活動を実施している企業等を「東京都スポーツ推進企業」として認定し広く都民に周知する活動を行っています。これはパラリンピックを応援するというか、日々の企業活動のPR支援みたいなものなのでしょうね。

東京都スポーツ推進企業として認定された102社の企業のうち(平成27年)、特に社会的な影響や波及効果の大きい取組をしている企業等を「東京都スポーツ推進モデル企業」として13社選定したそうです。選ばれた企業の取り組みをみて参考にするとよいかもしれませんね。

東京都のスポーツ情報サイト「スポーツTOKYOインフォメーション」というポータルサイトにはいろいろな情報があるので気になる方はチェックしてみてください。

企業による障害者スポーツ支援に関する共同調査

企業による障害者スポーツ支援に関する共同調査~インクルーシブな社会の実現を促す企業活動(日本財団パラリンピック研究会、PDF)

企業事例として、あいおいニッセイ同和損害保険、オーエックスエンジニアリング、オムロングループ、ゴールドウィン、清水建設、中外製薬、中村ブレイス、NEC、三菱商事がピックアップされています。

このレポートの中で障害者スポーツへ企業に期待されている活動として、認知度向上、アスリートの直接・間接の支援、競技団体の支援、環境整備、競技大会への支援、技術的支援、などが挙げられています。内容としては目新しいというよりオーソドックスなものになってます。

もちろん、このレポートに入っていないだけで、積極的な障害者スポーツの支援をしている企業もたくさんありますが、基本情報として確実におさえておきたい事例ではあります。

スポンサードの印象

オリンピック公式スポンサーへの印象は、全体の約半数が『良い印象』を持っている。その理由として、「社会的責任を果たしている」「社会貢献」「国際的な企業」などの意見がみられた。一方で、「なんとも思わない」「良くない印象」と回答した人からは、「オリンピックが商業化している気がする」という意見があがった。
オリンピック公式スポンサーを認知している回答者へ、オリンピック公式スポンサーへの『意識の変化』があったかをきいたところ、約5割に『意識の変化』がみられた。その内訳をみると、企業・商品を「応援したくなった」が最も高い。次いで「見に行きたい、確認してみたいと思った」「調べたり検索したいと思った」が続く。
オリンピック公式スポンサーへの印象「とても良い・やや良い」48.8%

調査母数が少ないですが、実感値に近いです。これは公式スポンサードの話なのであてはまる企業は多くないと思われますが、スポーツ支援のPR効果イメージはご理解いただけるレポートかなと思います。

詳しくは調査できていませんが、オリンピックだとオフィシャルスポンサーとの兼ね合いもあり、障害者雇用からのパラリンピックをからめたPRは難しいという話も関係者から聞いています。たしかにそうなるよね。それこそ仕切り側の広告会社さんとかと相談して、計画的にやったほうがよさそうですね。

生活者レポート

アジアのグローバル生活者レポート「Global HABIT」(博報堂、2016)によれば、『スポーツに協賛していると、企業やその商品/サービスについて「関心度」 「親近感」「地域貢献」の評価を高める。』というデータが出ています。

全体的には、スポーツ協賛によって6割強以上が好影響を受ける様子が見られ、企業が商品・サービス以外で親近感を持ってもらい、地元に貢献していることを感じてもらう方法としてスポーツ協賛は非常に有効と考えられる、とのこと。細かい数字はさておき、日本国内でも似たようなデータは出そうなイメージですけどね。

特に2020年は日本企業において地元での開催ということで、より地域貢献的な要素がでてくるかもしれません。

まとめ

2020年という区切りのよい年までに、企業はどこまで社会との接点を作れるのか、そしてエンゲージメントできるのか。様々な課題はありますが、愚痴ばかり言ってもしょうないので、楽しみながらいろいろなステークホルダーを巻き込めるといいですね。

CSRとスポーツの関係については以下の記事にもまとめているので参考にしてみてください。

■CSRとスポーツの関連記事
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■CSRと障害者雇用の関連記事
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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]

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