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企業発信のCSR情報はステークホルダーに伝わってない

CSRステークホルダー

CSR情報の多くは届いていない?

企業とステークホルダーの“良い関係”って、そんな簡単に作れませんよ。

というわけで、本記事は独り言っぽく「ステークホルダーが主語になっているか」という視点についてまとめます。

CSRコミュニケーションって、プロモーション、セールス、マーケティングなどにおけるコミュニケーションと違って、ステークホルダーの幅が広く、難易度が非常に高い事業活動であります。

で、そこで問題になるのが「そのメッセージの主語は誰?」という問題。このあたりは何年経っても、ほとんどの企業は進化していないように見えますが…。

それ伝わってますか?

ある大手リフォーム会社のCM。いい感じなんだけど、ちょっと残念。「企業主語」になっている。「~しませんか?」と、企業の都合のいい提案になっている。それをしたら、どんないいことが起きるのか?どんな問題を解決するのか?どんな素晴らしい生活が待っているのか?それをもっと伝えなきゃダメだと思う。

生活者が知りたいこと、聞きたいこと、問題解決するようなこと、それは何かを考えて、そのコンテンツを中心に展開したほうがいいのに。「顧客主語」の発信です。そして、「出口」がない。見た人に興味をもってもらって、ウェブに誘導することくらいはやったほうがいいですよね。もったいないです。

見ている視聴者に、どうしてほしいのかが、わからない。それどころか、その商品がどういう商品なのかも、まったくわからない。意図がまったく伝わないCM。そういうのが、よくあります。
危険!伝わっていないのに、伝わっていると思い込むこと

CSR系の広告、例えば、エコとか環境訴求のブランド広告。テレビ・雑誌・書籍などでもたくさんありますね。

でも、その真意は読者に届いてますかね?どうでしょうか。現実的には、それを計測する仕組みとかもどうせ作ってないから(!?)、届いているかすらわからないでしょう。

そのCMやメッセージは本当に“ステークホルダーが主語”になったものですか?それとも御社の独り言ですか?

誰が主語のメッセージか

CSRコミュニケーションではステークホルダーの概念が最も重要なファクターの1つですが、結局、企業側がステークホルダーとエンゲージメントしたいからといって、テレビでCMしてもあまり意味がありません。テレビはステークホルダー属性を絞りにくいメディアですから。

CSR報告書/統合報告書の制作でアドバイザーとして入る時に一番気にすること、それは「この情報を見たステークホルダーはどう思うか」という読者視点です。そしてその情報をステークホルダーに提供し、どんなリアクションを期待するのか。そこまで設計するのが本来の制作業務だと思っています。

大切なことなのでもう一度言います。御社が発信するCSR情報は“ステークホルダーが主語”になったメッセージになっていますか?

ぜひ、以下の記事もチェックしていただき、今一度、ステークホルダーエンゲージメントと企業の立ち位置を確認しましょう。新しい視点がきっと見つかるはずです。

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まとめ

別にこれはCSRに限った話ではないと思うのですが、自分の言いたい事をいうだけで相手が理解してくれるということはほとんどありません。

僕も企業担当者の意向を尊重するため、流されそうになることもありますが、やはり、CSR情報を届けたステークホルダーがどう感じるかにもっと敏感になるべきだと思います。

先日『CSRデジタルコミュニケーション入門』(インプレスR&D、共著)という書籍を出しましたが、ここにも、この“徹底的なステークホルダー視点”について詳しく書いていますので、ご興味がある方は購入してみてください。



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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]