CSRメディア

Yahoo!ニュースの正義

12月1日に行なわれた「『Yahoo!ニュース 個人』オーサーカンファレンス」(以下、カンファレンス)に参加してきて思ったことをまとめます。

カンファレンスは、よくあるメディアの書き手が集う「ブロガーミーティング」の豪華版といった所です。昨年も参加しましたが、今回もオーサー(書き手)への執筆メリット(経済的・情報拡散的)の提案がいくつもあり、オーサーとしてはありがたい限りです。

昨年は、有名メディアの編集長が集まったパネルディスカッションがありましたが、今年のパネルディスカッションはオーサーのみの参加でした。モデレータをしたショーンさんの見識の深さにビックリしました。この人選は良かった。

あと、去年より懇親会のご飯が豪華になってました。なぜか、「 #オーサー2015 」というTwitterハッシュタグで、複数のご飯ツイートがされるというレベルです。お土産は、「Yahoo!ニュース」刻印入りの非売品モレスキン・ノート。他社メディアとの打合せでは非常に使いにくい仕様でした。使いますけど。

僕が参加させてもらっている「Yahoo!ニュース・個人」は、「Yahoo!ニュース」の1つのコンテンツであり、専門家が約500人登録をしニュースメディアとは一線を画した、独特な記事配信をしています。

寄稿型のウェブメディアとしては珍しく執筆料をもらえます。詳細はお伝えできませんが、ざっくりいいますと、PVが伸びるとその分多く貰えるという形です。PV等の定量的な成果の他にも、社会的な影響力などを加味した形で選ばれる月間アワード的な報酬制度もあります。

多分、今回の報酬改訂で、がんばれば専業で食っていけるレベルの人も出てくるかもしれません。大好きだぜ「Yahoo!ニュース・個人」。

でもカンファレンス冒頭の弦楽四重奏はどうなの?その発注金額分をオーサーに還元すればいいのに(小声)

■参考
「Yahoo!ニュース 個人」、オーサーへの原稿発注、海外への記事翻訳配信、新たな表彰制度など書き手を支援する新プログラムを発表
・書き手をエンパワーする――「Yahoo!ニュース 個人」オーサーカンファレンス2015を開催しました
「Yahoo!ニュース個人」は既存のメディアから筆者と読者を奪うか

Yahoo!ニュースの拡散力

「Yahoo!ニュース」のよい所は、影響力がハンパない、ということでしょうか。このブログはCSRに興味がある読者が月間5万人くらいいますが、桁が2つくらい変わります。

例えば「なぜか毎年起きる、チャリティー番組の芸能人ギャラ問題」という記事は、2日間で300万人以上の人に読んでもらって大きな反響がありました。この記事を通じて「Yahoo!ニュース」のパワーってやっぱりすげーな、と感じたものです。

こういう場に執筆権を持たせてもらえているというのは、本当にありがたいことです。僕がこのブログでどんなに社会正義を叫んだ所で、世の中の多くの人には届きませんから。

執筆報酬も上がったことだし、今書いている書籍の執筆が一段落したら、本気で本数を増やしにいこうかと企んでいます。

Yahoo!ニュースの正義とは

「Yahoo!ニュース・個人」のコンセプトは、「発見と言論が社会の課題を解決する」だそうです。

僕の専門はCSRなので、企業の社会的側面を、インタビューや情報分析を通じて発信していくことで、「発見と課題解決」に貢献できればと思っています。なかなか媒体側に貢献できていないのが、最近の悩みです…。

「Yahoo!ニュース・個人」には、NPOやCSR関係の専門家も多数オーサーとしているのですが、皆言うのは、この領域はアクセスが伸ばしにくい、という点。僕も同じことを感じていますが、実際、MAX300万以上のPVを数日で稼いだ経験があるので、それはオーサーの努力や見せ方が悪いのかもしれない、とも同時に感じています。

これは企業の、記事広告やオウンドメディア・コンテンツ制作支援、デジタルコミュニケーション支援などでも実感しています。ウェブってメディアの特性もあるけど、基本的に読者はマルチステークホルダーであり、CSRや社会貢献の概念を一般化するのが難しいのですよ。

CSRや社会貢献というワードを出来るだけ使わず、企業の社会性に対するオピニオンを社会に提示できないものか。よりキャッチーなタイトルで根深い社会問題を訴求できないものか。

まだまだ、ライターとしての能力が足りないので、ここらへんは日々精進です。

まとめ

月間100億PVを超える「Yahoo!ニュース」は、もはやマスメディア並みの影響力を持っているとも言えるかもしれませんが、Yahoo!社のチャレンジングな場に専門家として参加させていただいていることに感謝しております。

僕は、メディアとしての社会的責任や公共性を公に発言する「Yahoo!ニュース」や、ニュースアプリの「スマートニュース」をいつも使っています。まぁ、どちらも、僕の記事が掲載されるからというのもありますが。

こうやって、ある程度の社会的影響力のあるメディアが、社会問題や倫理を重視する姿勢は、運営企業のCSRに関わる部分だし、非常に良いことだと思います。

余談ですが、Yahoo!社のCSR情報開示もここ数年で、格段に良くなってますよね。っていうか、ニュースを通じた読者開発からのCSVとかも、可能性としてはあるんじゃないかな。あと、「Yahoo!ニュース」の影響で大手ニュースメディアの多くが公共性・社会性を重視する方向に向いたら、それはそれでメディアとしてのCSRにつながるよね。

とにかく、日々のニュースを読みたいなら「Yahoo!ニュース」で見ようぜ!スマートフォン・アプリもあるよ!僕の記事も月数本流れるよ!

と、そんなことを感じたカンファレンスでした。まる。