コーズ・オリエンテッドなソーシャルデザイン

今回は「アイデア・エコノミー」(砂川肇、宣伝会議)の読書メモです。

アメリカの事例?で経済というかコミュニケーション、ビジネスについて書かれた本。

日本では馴染みが薄いと思われる、「NPV(ノット・フォー・ザ・プロフィット・ベンチャー)」、「コーズ・オリエンテッド」(コーズマーケティング?)、「ソーシャル・エンゲージメント」などのワードも出てきます。筆者の日本語訳の定義がCSR等の文脈とはちょっと違う定義が多かったので、これらも普及しているワードというよりは、筆者の方の言い回しなのかもしれません。

全体的には、主にアメリカのマーケティング・コミュニケーション領域の事例紹介です。かなり社会性の高い話も多かったので、今回紹介しています。有名な事例が半分、ローカルで、でもユニークな事例が半分といったところでしょうか。

コーズマーケティングの事例もある本・書籍です。

社会問題とか企業の社会的な側面を語るんだったら、せっかくなら、アメリカ企業のサスティナビリティ事情までかいてあると、僕的にはよかったからなと思いました。概念的な説明が多く、だから何?と思えなくもありません。

逆に言えば、広告系の人などは、ソーシャル的なキーワードを含めて、色々概念を再確認できる、ということでもあります。

CSR部とかも社会的な側面だけではなく、本書に書かれているようなコンテクストも含めて上司に提案すると、事業における社会性の確保ができるのかもしれませんね。

CSR担当者もそうですが、マーケティングや新規事業、R&Dなどの部署の方にオススメの本でした。

アイデア・エコノミー

規模と量の19世紀、速度と効率の20世紀を経て、米国では「アイデア」に新機軸を求める経済、社会が実体化しつつある。1978年から35年にわたり、米国の生活、消費、社会を観察し続けてきたトレンド・スポッターの著者が見据える、これからの企業姿勢、マーケティングの方向性とは…。ソーシャル・エンゲージメント、NPV、コエボリューション…注目キーワードが登場した社会的背景、必然性、関連が見える!