社会貢献における思考停止とは

今日は、僕が、CSRコンサルティング・アドバイスをしている中で、
特に最近感じることを共有させていただきます。

「ニーズ」と「ベクトル」の2点についてです。

現場で動いていると、予算がとか、企画がとか、
そういう話しが中心のミーティングが多かったりします。

僕は時間さえあれば、別にお金貰わなくても、
こういうCSR活動の価値についてクライアントとがっつり討論していきます。

社会貢献にニーズはあるのか?

日頃からビジネスと同じく、社会的ニーズがない所に、
ソーシャルビジネスは成り立たないと考えています。

つまり社会問題の当事者が求めていない事も、
僕らは社会貢献になると思うことがあるのでは、と。

自分の価値観を押し付けているだけといいますか、
「支援したい」という感情には「他人を変えたい」という感情が紐付いているという印象。

他人が変わろうとしているのを手助けしたい、
と言いつつも何か押し付けに聞こえてならない。

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」という格言ありますが、
他人を変えることに視点を置き過ぎなのかもしれません。

社会貢献はエゴ(自尊心を満たす行為)であってはならない。
支援はどこかエゴであることを忘れてはいけないと思うのです。

必読:正義だけでは救えない?ただの社会貢献が社会問題を解決できないわけ

社会貢献の矛先を間違えている?

従業員満足(ES)と書くと、多くの人は給料の額や福利厚生などに関する条件的な問題だと感じるかも知れないがそうではない。自分自身の会社や商品、仲間について、思わず人に自慢したくなってしまうような、誇らしくワクワクした気持ちを感じながら働いてもらえているかどうかなのである。あなたの会社の従業員は、自社の製品を大好きだろうか?例え社員割引がなかったとしても自社の製品を喜んで買い求めるだろうか?家族や友人にも自信を持って勧めているだろうか?そして、何よりも、社長や上司や同僚や部下を尊敬し信頼し合って働いているだろうか?
(なぜ、「責任ある企業」が求められるのか? (第4回) -CSRで従業員満足(ES)の追及を!-より)

CSRとはそもそも何なのでしょうか。
その答えは必ず自社にあると考えています。

結局、従業員が納得できないCSR活動は“ダメ”なんじゃないかと。
植林活動も大切なのですが、その方法に従業員の多くは納得してますか?

経営学者のマイケル・ポーター氏はCSV(共有価値創造)について、
「富を生み出さなければならない」としています。

「富を生むこと」と「従業員が納得すること」の交わる点が、
社会貢献・CSR活動のフォーカスポイントだと考えています。

参照:CSRコンサルティングで考えている、CSRの3つの大事なこと

まとめ

いかがでしたでしょうか。

こういう命題とも言える部分に関して、
現場で語られることが少ないのはなぜでしょうか。

しかも簡単な話しではないので、
ワークショップやって、勉強になったね〜程度で終わらせてはいけないと思うのです。

CSRコンサルティング・アドバイスをさせていただく中で、
僕自身もこういう、より本質的な部分にフォーカスしていこうと思った、
今日この頃でございます。

あなたは、自社が行うCSR活動で自身の明確なメリットを見出せますか?