スペンドシフト
<希望>をもたらす消費「スペンドシフト」。
本棚に眠っていたのを見つけ、今更ながら書評としてまとめます。
一年半前(?)くらいの本ですが、世界の流れを読める本です。
アメリカの事例が主なものなので、
即日本のビジネスシーンにあてはまる訳ではありません。
「チェンジはできないけれど、シフトはできる。」
僕は、この本を読んでそう感じました。
以下、雑感とまとめを。
シフトするということ
気になった言葉を一つ紹介します。
わたしたち全員が、日々の消費を通して危機の大半に加担した。人々は、以前よりも懐が寂しくなったにもかかわらず、慎重に考えたうえでお金の使い方を決め、企業や政府に影響力をおよぼそうとしている。自分たちのパワーを活かして環境保護、反企業救済ほか、自分の主義主張にぴたりと合った企業を応援している。いわば、1ドル札は一票に等しく、商品やサービスを提供する企業は日々、選挙の洗礼を受けているようなものだ。
世界を変える!と声高に叫ぶ若きビジネスパーソンの何人が、
実際に世界を変えているのでしょうか?
僕の印象だとほとんどいません。特に日本では。
では、その人たちの行動はムダなのか、というとそうでもない。
変えることは出来なくても、少なくとも、
「よき方向に」シフトできていると思うのです。
特に本書では、消費にその可能性を見出しています。
ワールドシフト、バリューシフトにつぐ、第三の価値のシフトかもしれません。
世界自体がどこかにシフト(変化)しているのだから、
価値観がシフトすることは、何も不思議なことはありません。
僕は日頃、CSRとは何かを考え、訴えていますが、
このスペンドシフトの中にも大きなヒントがあるような気がします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本でも東日本大震災以降、
「より多くの幸せ」よりも、「よりよい幸せ」を求めている気がします。
日本の顕著なスペンドシフトで言えば、
オーガニック商品を求める流れとかなのかもしれません。
僕自身の事例で言えば、震災以降社会とのつながりをより意識して、
オーガニックコットンの服の購入をするようになりました。
アンダーウェア、ソックス、チノパン、デニム、ワイシャツ、タオルなどなど。
100%でないにしろ、オーガニックコットンを使用したものを購入するようになりました。
僕の例は、別としても、価値観の変化は日本人にも起きていると感じます。
実感するのは「チェンジはできないけれど、シフトはできる。」ということ。
そして、生活を一変させることはできないが、
消費行動などで、自分のまわりのエコシステムを移行できる。
スペンドシフトの考え方です。
いつの時代も変化はつきものです。
時代の変化が、あなたを不幸にするのか、それとも幸せにするのか。
それはあなた次第だと思うのであります。