社会貢献ビジネスの始まり
あなたは、「社会起業家」について、どのようなイメージを持っていますか?
今回は「社会起業家ー社会責任ビジネスの新しい潮流」(斉藤槙、岩波新書2004)のまとめ。
改めて読んでの気付きをまとめてみます。
CSR推進企業は時折「社会企業」とも言われますし、
CSRの根底にある想いなどは、社会起業家に学ぶのが良いと思っています。
今から約10年前も前に社会起業家という単語を使った斉藤槙さん。
ちなみに、ご本人と随分前に食事をご一緒させてもらったことがありますが、
まさに、社会起業家の母とも言える人です。
会ったことがある人はわかると思いますが、
物腰のやさしい、けど、めっちゃ頭がいい人です。美人だし。
“社会起業家”の勃興
本書のまとめの前に、今一度、「社会起業家」について振り返ってみましょう。
社会起業家とは、社会変革の担い手として、
社会の課題を、ビジネスにより解決する起業家のこと。
社会起業家という単語は、非常に新しい言葉(概念)です。
もちろん同様の意味を成す単語はありましたが、
日本で本格的に使われ始めたのは、2007年以降です。
本書が出版された2004年7月には、
インターネットがある程度普及していたにもかかわらず、
検索数は皆無でした。
2003年がCSR元年とも言われますが、
まさに、やっと、ソーシャル〇〇と言われる事象が盛り上がってきた時なのです。
そんな時代のチャレンジングな本です。
僕が編集だったら絶対出版しない。
だって売れなさそうじゃんか(笑)
あー、斉藤さんとまた話したいなぁ。
本題
さて、やっと本題。
本書は、海外のNPOよりの企業、企業よりのNPOの事例考察から、
社会起業家という存在の意味、経済的なインパクト、SRIについて、
などなどが書かれています。
10年前の情報とはいえ、今でもよく聞く企業・NPOプロジェクトがあるのが、
非常に興味深い点であります。
一般的な企業の寿命は10年以内(10年で95%は倒産すると言われているから)。
そう考えると、社会に必要とされる(ニーズがある)企業だからかなぁと思ってみたり。
リサーチデータの使い方がうまいなぁ、と思ってたら、電通出身の方なんですね。
今、電通はソーシャルアクションに積極的ですよね。
参照:オシャレなCSRコンテンツサイト!電通「Dentsu Social」
とまぁ、社会起業家とは何か、そして現代と過去を結び、
社会起業家の未来を思い浮かべるには最適な本でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今年度は書評もバシバシ書いていきまっせ。
なんせ一昨年からの、買ってまだ読んでいない、
CSR・社会貢献関連の本が溜まってるんでね(笑)
またワークスペース(シェアオフィス)の本棚にもまだまだ、
CSR・社会貢献関連の本がたくさんあるので、
書評を書く本選びは結構楽そう。
今年は献本いただいても書評記事をしっかりかけそうな感じ。
と言っても僕の書評は、自分のメモ的側面が多いので、
本の中身の話しはあまり出てこなかったりしますが…。