職場のLGBT読本

今回の読書メモは「職場のLGBT読本」(柳沢正和・村木真紀・後藤純一、実務教育出版)です。

「LGBTとは何か」という基本的な話から始まり「LGBT当事者アンケートで見る職場環境の現状」とか「LGBTが職場で抱える10の課題」「職場環境整備における10のポイント」など、CSR担当者が実務で知りたいポイントがうまくまとめられています。「LGBTの基礎用語」も意外に便利でした。

福利厚生、相談窓口、などは実務的な課題としてよく挙げられますが、他にも様々な課題に対しての模範解答がまとめられています。LGBTに関する書籍は今ではたくさんありますが、こういう企業視点のノウハウ集ってありそうでなかったので勉強になりました。

著者の一人である村木さんの話は以前セミナーでお聞きしたことがありましたが、こうやって資料が一つにまとまっていると、非常にわかりやすいです。アップデートされた情報など含めて、また講演を聞いてみたいな。

ひとつ残念だったのは、CSRの定義があいまいな点でしょうか。CSR的な何かの本・書籍って、CSRの定義が実態に即してないことも多く、もうすこし丁寧な解説があるとよりよかったです。国内事情ではなくグローバルな定義を持ち出すなら、もう少し書きようがあったようにも感じます。

CSR担当者はもちろん、人事やバックオフィス系の方にオススメの本でした。

職場のLGBT読本

本書は、今後、職場環境づくりの新しい課題のひとつとして、LGBTの人たちと共に気持ち良く働ける職場環境づくりのために、啓蒙的かつ具体的なアドバイスも盛り込んだすべての働く人に必読の書です。