地球温暖化の新説と、環境系CSR企業ランキングのジレンマ

CSR環境ランキング

環境系CSR企業ランキングのジレンマ

環境問題(気候変動)はグローバル・イシューの一つで、世界で関心の高い社会問題の一つです。

しかし、時間軸でも地域軸でも、とてつもなく幅広い問題であり、短期で一部地域での活動だけでどうこうなる問題でもありません。このあたりがまた問題を難しくしているというのはあると思いますけど。

だからといって、企業が環境配慮の事業活動をしなくてよいというわけにはいきません。こんな矛盾した現実があるから、日本のCSR担当者も頭を抱えることになるのでしょうが、今回は、その活動のヒントになると思われるデータをまとめてみたいと思います。

企業に、本当の意味で、環境への負荷低減および貢献はできるのでしょうか?

環境系企業ランキングの考え方

企業の温暖化対策ランキング2014

1位、ソニー
2位、東芝
3位、リコー
4位、コニカミノルタ
5位、富士通
6位、カシオ計算機
7位、セイコーエプソン
「企業の温暖化対策ランキング」第一弾を発表

WWFの【企業の温暖化対策ランキング~ 実効性を重視した取り組み評価 ~Vol. 1『電気機器』編】のデータです。このランキングは、温暖化対策の実効性を重視している点が大きな特徴となっているそうです。

たとえば上場会社といっても、正直ビミョーな環境活動しかしていない所も多いですからね。某IT企業とかね。曲がりなりにも上場会社なのであれば、アカウンタビリティというか、社会への責任を明確にすべきだと思うんですけどねぇ。一応、日本最高峰の企業群なんでしょ?

環境以外を含めても、リコーって最近色んなランキングに食い込んでいるような気がする。各種CSRランキング(ESG評価)でも環境活動は基本ですからね。やって損はない領域ではあるかもしれません。

Best Global Green Brands2014

世界的なグリーンブランドとしての存在感をしめす日本企業
本年度はToyota(2位)に代わりFordが初めて第1位となり、第3位にHonda、第4 位にはNissanと、自動車ブランドが上位を独占しています。また日本のエレクトロニクスブランドも健闘し、Panasonic(5位)とSony(7位)がトップ10入りを果たし、Canon(26位)も順位を上げるなど、多くの日本企業が世界的なグリーンブランドとしての存在感をしめしています。
Best Global Green Brands 2014

「Best Global Green Brands」は、インターブランド社の、環境イメージ(パーセプション)と環境活動の実態(パフォーマンス)の総合評価による グローバル・グリーンブランド・ランキングのこと。実態を評価項目に入れることで、イメージだけのエコPRでは評価されないということなんでしょうね。

ちなみにランキングは、Ford、Toyota、Honda、Nissan、Panasonic、Nokia、Sony、Adidas、Danone、Dell、という順位だそうです。

CSRランキングのなかでも、毎年注目しているランキングです。日本企業はさすが、環境の話であれば、世界トップクラスがたくさんいますよね。

本ランキングは、グローバルな観点で影響力が大きいと考えられるインターブランドのグローバルブランドランキング “Best Global Brands 2013” にランクインしたコーポレートブランドを評価の対象としています。そのブランドの中から、「環境パーセプション(=生活者にどう認識されているか)」と「環境パフォーマンス(=企業がどう活動しているか)」が両立しているブランドを「優れた『グリーンブランド』の条件」と定義し、その二つのデータに基づき、「グリーンブランドスコア」を算出、その中で優れたグローバル・グリーンブランドTOP50をランキングしました。
Best Global Green Brands 2014

ちなみに、スポーツブランドのアディダスがかなり検討し、トップ10に初めて入ったとか。僕のスポーツウェアはすべてアディダスで統一してますが、来年も継続して積極的に購入しようと思います。

かなり興味深いレポートですので一読するのをお勧めします。

地球温暖化のジレンマ

ニュースを伝えるたび、「なぜこうした異常ともいえる気象現象が起きるのか」と、原因を探るために取材をしたり、専門家に話を聞くのですが、どうにもはっきりしないというジレンマがずっと続いています。
というのも、個別の突発的な事象、例えば大雨被害などについて、気候学的な見地などからメカニズムを分析することは可能なのですが、たとえば「地球温暖化に関連するのか」などマクロ的な視点となると、そこには大きな壁があるわけです。
「それはまた別の話」とか、「そもそも温暖化は進んでいない」とか、「いやいや、今は寒冷化における小春日和だよ」という人もいて、専門家ごとに意見が異なり、一気に言及が難しくなるわけです。
「地球温暖化」をニュースで伝えるたびに感じていたジレンマ

ハフィントンポストの編集主幹・長野さんの記事なのですが、まさに僕も同じようなジレンマというかモヤモヤがありました。

専門家によって意見が違いすぎるんですよ。原発もそうです。マクロな視点でみれば、莫大な経済的な利権や政治が絡んでくるというのもあり、「環境問題は政治問題」という人もいるくらいの話ですからね。

グリーンブランドみたいなCSR的なランキングで、環境配慮をしなければならないというプレッシャーがある反面、現実的には、何の課題解決にもなっていないのでは、とさえ感じます。

北極域の永久凍土の気温上昇と衰退が地球温暖化との関連で注目されている。その原因として、積雪の影響が気温よりも大きいことを、海洋研究開発機構地球環境観測研究開発センターの朴昊澤(パク ホーテク)主任研究員らが観測データの解析と数値モデルで示した。温暖化は一筋縄ではいかない複雑な現象であることを印象づけた。ロシア科学アカデミーシベリア支部永久凍土研究所と米アラスカ大学フェアバンクス校との共同研究で、10月14日に米科学誌Climate Dynamicsオンライン版に発表した。
北極の永久凍土域の地温は積雪で上昇

ジレンマというか、環境課題の原因に新説が出て来たということなのでしょうか。雪だけに。(つまり、新説と新雪をかけているんです。ここ笑う所ですよ!)

今まで、氷が溶けるのは気温が上がっているからだ、という認識があったのですが、実は温度上昇よりも影響が大きい要因が雪にあったという話。

じゃあその雪を減らすとして、日本ではどんな活動をすればいいのか、さっぱりわかりません。教えて偉い人!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

企業はどこまで気候変動問題(環境問題)に対応すればいいのか。

今回のように、第三者のランキング化による圧力や、グローバル・イシューとなった理由に新説(別視点)が出てくるとか、色々な社会変化にさらされているわけです。マイナスをゼロにする、つまり事業における環境不可を極力減らす努力は当然としながらも、一つの企業が与えるインパクトと方向性には色々ジレンマが残るようです。

ふと思ったのですが、解決が困難すぎる社会課題って「本当に企業単体で取り組むべきなのか」みたいな議論ってあるんですかね?解決できなくても緩和させることに意義があると言われればそれまでですが…。

だって、超大手企業のAppleとかGoogleとかAmazonとかが動いたって、問題って現状悪化しているじゃん。日本の中堅・大手企業とか虫けらみたいな環境インパクトじゃん。結果からすると意味あるの?みたいな。

でも大人な結論としては、本当に色々な人が色々言っているので、情報のピックアップは常にする必要があるということでしょう。

社会問題って難しいですよね。課題は明確なのに、解決法が明確でないものが多いです。だから社会問題化するとも言えますが、自分たちの子ども・孫の世代のリソースを食い尽くさぬよう、試行錯誤する活動が続くというのが本音でしょうね。

世界には環境問題の専門家がめっちゃたくさんいるのに、問題は悪化するばかり。CSR研究やCSRコンサルタントが増えていても、日本のCSRにおける課題の多くは解決しない。専門家では問題は解決できない。環境問題のことを考えると、自分の存在の小ささと存在意義について改めて考えさせられます。

このまま書くと愚痴っぽくなりそうなので、今回はこのへんで。

photo credit via photopin cc



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