企業CSRはレジリエンスで強くなれるのか?

CSRレジリエンス

CSRとレジリエンス

CSR界隈やソーシャルセクターでよく耳にするようになったワード「レジリエンス(Resilience)」。あなたはもう知っていましたか?

レジリエンスとはざっくりしたイメージ「回復力」とされることが多いみたい。「抵抗力」、「復元力」、「耐久力」、「逆境力」などとも訳されます。「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応する力」とイメージするのがよさそうです。

で、このレジリエンスというワードが防災関係やサスティナビリティ関連でも使われるようになってきています。といっても、僕はCSRの現場では聞いた事が一度もありません。海外のCSR情報に詳しい方は以前から使っているのですが…。

何はともあれ、今回はメモも兼ねて、レジリエンスの概念と、CSRのコア理論としてどう使われるのかをまとめてみます。リンダ・グラットンさんの最新著書「未来企業〜レジリエンスの経営とリーダーシップ」という書籍のヒットも影響あるでしょうね。

これまたCSV(共有価値創造)と同じく、単なるバズワードで終わってしまうのか、それとも、災害対応だけでなく、より幅の広い概念として、CSRのコアとなる概念となっていくのか。

評価指標としてのレジリエンス

CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)により選定されるCDLIが、企業の真の「耐力(Resilience/レジリエンス)」を示す指標として有効なのではないかという期待が投資家から寄せられている。気候変動情報の開示パフォーマンスと財務パフォーマンスの相関の因果関係については、「そもそも企業に体力があるから情報開示に人も金も費やせるのだ」という見解も当然のごとくある。
企業のレジリエンスと気候変動情報開示パフォーマンス

海外では、レジリエンスという考え方が企業評価指標として注目されているようす。企業のリスクマネジメントという視点で考えても、レジリエンスという考え方は押さえておきたいっすね。

PwCのレポートでもレジリエンスについてのものがありますので、ご興味がある方は確認してみて下さい。

変化する社会に対して、企業のリスク管理も変化すべき。その中でレジリエンスという考え方が登場したというイメージでしょうか。日本ですぐに馴染むワードでもなさそうですが、一応、CSR関係者は覚えておきましょう。

■参照:レジリエンス 対応すべきリスクと戦略|PwC

レジリエンスな事例

では、日本企業では具体的にどのような使われ方をしているのか。損保ジャパン日本興亜グループの例を確認してみましょう。

損保ジャパン日本興亜グループは、未来に向けた対話を通じてステークホルダーと積極的にかかわりあいながら、高い倫理観のもと国際的な行動規範を尊重し、気候変動や生物多様性などの環境問題、人権やダイバーシティ、地域社会への配慮などを自らの事業プロセスに積極的に組み込むとともに、社会に対して透明性の高い情報を積極的かつ公正に開示していきます。
また、常に一歩先を見据えて、社会の安心・安全・健康に資する商品・サービスの提供をすることで、ソリューションプロバイダーとしてレジリエントで持続可能な社会の実現に貢献していきます。
CSRの考え方と推進体制|損保ジャパン日本興亜ホールディングス

損保ジャパンは、「グループCSRビジョン」という項目でレジリエンスというワードを使っていますね。ただ「レジリエントで持続可能な社会の実現」って言われて、具体的なイメージが出来る日本人っていますかね?

抽象的すぎて、何目指しているかよくわからないという一般の方も多いでしょうね。ハイコンテクスト過ぎて理解困難です。多分、担当者の人でも「具体的にはどういう意味ですか?」って一般生活者に聞かれたら答えられないのでは?

CSRに積極的な企業だからこそ、ローコンテクスト(誰もが知っている文脈)で、説明して欲しいと思うのは僕だけではないはず。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

このレジリエンスという概念は、CSR文脈で語られることもあるけど、今の所は、典型的な“横文字”言葉で、概念の浸透は難しいですなぁ。「レジリエントな持続可能性」って言われて、具体的なイメージができる日本人って少ないですか?

ここ数年でやっと馴染んできたサスティナビリティの日本語訳でさえ「持続可能性」とか、誰だよ最初に翻訳したヤツと思ったり…。もうサスティナビリティはカタカナのままでいいような気もします。この僕の思考は、レジリエンス低め(適応力ゼロ)のようです…。

英語できる人って、できない人にも平気でハイコンテクストなトークかましてくるから怖いですよね。CSR界隈では、年配(50代以上)のエリート・専門家に特にそういう傾向があり。良い悪いではなく、傾向が、という話ですからね。バカにしているわけではないですよ。

横文字の問題は、日本語になっていないので解釈が人それぞれであるということ。CSRと同じで、私が考えるCSRはこうです、っていうコンテクストから話をしないと、相手の誤解を生むことになりそう。まずは、こういうワードがあるんだな、と思っていただければ。

とりあえず、レジリエンスの学びなりそうな本も並べておく。僕が読んでないのもあるので、駄作だったらごめんなチャイナ。

photo credit via photopin cc



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