サプライヤー責任報告書2014

“世界で最も賞賛される”企業のAppleで行われるCSR・環境活動とは何か。

今年もみんな大好きApple社から、CSR関連の最新報告(一部英語)が上がっています。

2014年の報告書

てか、サイト、ちょーかっこよくなってる! デザイン・レイアウトが全然変わってる! ぜひ、サイトを細かくチェックしてみて下さい。特にMacユーザー。ちなみに、去年のは以下のリンクからどうぞ。

みんな大好きAppleの最新CSRレポート「サプライヤー責任報告書2013」

Appleの2013年のCSR活動

以下、「2014年の報告書(日本語)」より抜粋・引用します。

2013年には150万人の従業員を対象に自分の権利を知るためのトレーニングを実施し、2007年以来の累計は380万人を超えました。

週60時間を上限とするAppleの労働時間の基準に対し、サプライヤー各社が平均95パーセントの遵守率を達成しました。

非紛争供給元として認証されている業者が明確になるように、Appleが使うスズ、タンタル、タングステン、金を供給する製錬所と精製所のリストを公開しました。

27万人以上のサプライヤーの従業員を代表して、240人がEHS Academyに入学しました。

環境へのリスクを見極めるために、520以上の現場でプロファイル調査を実施しました。

Appleのサプライチェーン全体で451件の監査を実施しました。2012年の298件から51パーセント増えています。

アップルCSR

世界で最も賞賛される企業、アップル

まずは「世界で最も賞賛される企業」を紹介。1位から50位までをランキング化しており、1位には7年連続でAppleが選ばれた。コンピュータ部門ではAppleが堂々1位。9つの評価項目のうち、7項目で1位を獲得するも、「社会的責任」の項目では5位。iPhoneなどを製造する中国で労働環境などが問題となったことが尾を引いたのだろうか。
フォーチュン「世界で最も賞賛される企業 ベスト50」を発表──3位はGoogle、2位Amazon、気になる1位は?

このランキングはアメリカ企業が中心ですが、社会的責任(CSR)も審査9項目の一つとなっております。しかし、AppleはCSRの項目で低評価。そういうのもあって、情報開示が進んでいるのかもしれません。

米国時間2月28日に開催されたAppleの年次株主総会で、ワシントンDCに拠点を置く保守的なシンクタンクがAppleに対して、収益につながらない環境保護の取り組みをやめてはどうかと提案したが、Cook氏はそれをはねつけた。Cook氏はそれを受けて、Appleは大量の現金を保有しているが、株主の要求、特に政治的動機に基づく要求に屈するつもりはない、と痛烈に反論し、「われわれの活動の多くは、利益追求以外の理由で行われている。われわれは世界をこれまでより良い場所にしたいと考えている」と述べた。

Danhof氏の提案はもちろん否決されたが、それは、Cook氏が自身の反論を次の言葉で締めくくってからのことだった。地球環境保護に対するAppleの献身的な取り組みは観念的、あるいは経済的に愚かなことだと思う人は、「当社の株式を売却」してくれて構わない、と同氏は述べた。
アップルのクックCEO、環境保護活動を批判した株主に反論

こういうことなのです。スティーブジョブズ氏は、製品の環境配慮以外、ほとんどアクションをしていなかったようですが、クックCEOになってからは、CSR(情報開示)も積極的に行っているようです。日本語のローカライズも英語より2ヶ月?くらい遅れましたが、ちゃんと対応してくれました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

僕は、大学生の頃からのMacユーザーであり、10年以上、ファンというか、MacやApple社製品を使っております。創業者のスティーブジョブズ氏にまつわる書籍等も、いくつも読みました。

CSRや社会貢献に関わる人間としては、今回のCEOの発言には感銘を受けました。「僕らの環境活動にケチをつけるなら、ウチの株を買う必要はない」って株主に言えるだけの信念とビジョンを持っているのは大変素晴らしいことです。

ライバル(?)のマイクロソフト社のCSR活動もとても素晴らしいですが、Apple社も負けてはいません。むしろ、メッセージ性で言えば、Apple社に軍配があがるでしょう。

今回のAppleの事例を見て、今後の世界的な企業は、CSR推進や、ビックピクチャーを描けるようなスタートアップ企業が増えてくれればいいかなと思います。この機会に、みんなでMacユーザーになろうぜ?