CSRコンサルタントになりたい大学生に伝えたい3つのこと

CSRコンサルタント

なぜCSRコンサルなのか

今回の記事はCSRコンサルタントになりたい!という大学生向けにまとめたキャリアに関する記事です。社会人の方は面白くない可能性がありますのでご了承ください。

これは2011年以降の傾向だと思いますが、1年に何人からか、私に「CSRコンサルタントという職業に興味があります。会ってください!」という問い合わせをいただきます。CSRコンサルタントなんてニッチな職業を目指す心意気は素晴らしいのですが、私はキャリアコンサルタントでもないし、時間的に全員と会えるかというと、なかなか難しいのが現状です。

しかし、CSRコンサルタント(ESG・SDGs・サステナビリティ・社会貢献のコンサル含む)という職種をもっと多くの人に知ってほしいという気持ちはあります。様々な業種がCSR/サステナビリティ・コンサルティングに参入しているといっても、まだまだ学生の認知度は低いと思います。

そこで本記事では、学生向けにCSRコンサルタントという仕事についてまとめます。

1、目的と目標の違い

そもそも、あなたはなぜCSRコンサルタントを目指そうと思ったのでしょうか。この10年で出会ってきた何十人かの、CSRコンサルタントになりたがる大学生に感じたことは「あなたが本当になりたいのはCSRコンサルタントじゃないよね?」ということです。

というのも「社会の役に立つ仕事がしたい」ということであれば、別にCSRコンサルタントでなくてもよいわけです。ソーシャルセクター(NPOなど)でもパブリックセクター(官公庁・自治体など)でもいいわけです。憧れを持つのは良いことですが、職業として考えるともう少し広く見た方がよいと思います。

たとえば、起業も同じで「起業すること」が目的になっているのと一緒です。本来は「何かを成し遂げたいから、起業という手段を取った」となるわけなのですが、「CSRコンサルタントになる」が目的になって情報収集をしている感じです。大学生なので、気持ちはわからなくもないですが、働く中で目指したいゴールや目標によっては、公務員が良いかもしれないし、大学の先生かもしれないし、スポーツ選手になること、かもしれません。

手段と目的を履き違えてはだめです。ごちゃまぜにしていいのは“趣味”だけです。例えば、魚を釣るために「釣り竿」が必要なのですが、釣り竿を買うことは手段なのに、趣味として「釣り竿収集」をする人がいます。本来1本あれば事足りるのに、数本〜数十本も釣り竿を所有する人がいます。「釣り竿を所有する」ことが目的化していますが、本人が幸せであれば問題ありません。趣味に関しては、手段と目的が入れ違っても良いのですが、ビジネスではそうはいきません。ビジネスでは経済合理性が求められるので、必要最低限の釣り竿しか買えませんから。

「“好き”を仕事に」というとき「好きな対象」(what)で仕事を選ぶと失敗しがちです。たとえば「本が好き」だから出版業界が向くとは限りません。「好きなプロセス」(how)に目を向けたほうがいい場合もあります。本を「書く」のが好きか、本を「売る(紹介する)」のが好きか、本を「作る」のが好きなのか、など。このあたりを考えると、自分が本当にCSRコンサルタントを目指すべきなのか明確になってくるでしょう。私はこれを「動機を因数分解する」と言っていますが、自分の目指すべき働き方を、より幅の広い概念で考えた方が良いのではということです。

2、キャリアの作り方

ではCSRコンサルタント的なキャリアはどのように考えればよいでしょうか。

たとえば「社会貢献ができる仕事をしたい」が目標であれば、まず一般事業会社に就職し、その後「自社のCSR活動に参加する」「プロボノをする」「NPOで働く」「社会起業家になる」みたいなキャリアが考えられます。前者2つは会社員として副業やボランティア的なポジションで関わることで、後者は社会性の高い職業形態であります。厳密にいうとCSRではないですが、ゴールはかなり近い働き方だと思います。

注意すべきは「前提や問いが間違っていると正しい答えにはたどり着かない」という点です。キャリアに正解はないのですが、「CSRコンサルタントになって、どんなことを実現したいのか」という問いは明確にしておく方が良いでしょう。

現実的な話をすれば、CSRコンサルタントになりたいなら、CSRコンサルティングをする企業に就職するのが一番早いです。新卒ですぐ現場にいけるか知りませんが、かなり身近なキャリアとなるでしょう。他には、CSR報告書制作会社への就職もかなり近いキャリアでしょう。タスクによってはコンサルティング業務もあるでしょう。

他には、最近はIR支援会社がCSR/ESGコンサルティングに参入しています。IR近辺もESG文脈で近いので、こちらから入ることも検討すべきでしょう。CSRではなく、コンサルタントとして一人前になりたい、というのであれば、いわゆる戦略コンサルの道を目指してもよいかもしれません。CSRコンサルタントの業務に近い仕事は、世の中にたくさんあることはご理解いただけたかと思います。

3、悩みのありか

このCSR/サステナビリティ・コンサルティングという仕事を、小さいながらも10年以上やってきて思うこと。大学生のあなたたちが今悩んでることのほぼ全て、あなたたちの先輩が通ってきた道なのです。別々の大学生から毎年同じ質問をされてそう感じています。

もちろんすべての人に当てはまる正解(働き方)は存在しません。たとえ遠回りすることになってもすべての道は未来に続く道です。それだけは間違いはありません。結局、私が学生にできることは、CSRコンサルタントになりたいという気持ちや想いはとても素晴らしいものであり、未来は無限に広がっているということを伝えるだけです。

私の持論ですが、人生における成功とは「好きなことを見つけられること」だと思うのです。私は26歳で独立した当初のビジネスは「ウェブサイト制作業」で、CSRとはまったく関係ない仕事でした。そこから、山あり谷ありの紆余曲折をしまして、今に至るというところでして、再現性もないキャリアです。

キャリアに正解はない。だから仮に上手くいかなかったとしても、少なくとも、このキャリアをめざしてよかったと思えるような選択をすべきです。私は今の仕事を天職だと思っています。世の中なにがあるかわかりませんが、仕事を続けられる限り、自身を高め、お客様に圧倒的な価値提供ができるよう精進してまいります。

余談:仕事内容

「CSRコンサルタントはどんな仕事をするのですか」という質問
「人それぞれです」が答えです。「安藤さんはどんな仕事をしていますか」でしたら答えられますが、他人(特に競合)が何をしてるかなんて知りようがありません。一般論でよければ「CSR分野の経営/戦略コンサルティング業務」みたいなところでしょうか。とりあえず、CSR/サステナビリティ系のコンサルティング会社の業務内容でもみればわかるのではないでしょうか。

「CSRコンサルタントになるには大学では何を学べばいいですか」という質問
大学では経営学・経済学を学ぶのがよいと思いますが、大学で学ぶ程度の知識(学部卒)では大差ないのかなと思っています。大学で学んだ知識が活かせる現場はほとんどないです(学術的な意味では無駄ではまったくないですが)。ビジネス社会は“生き馬の目を抜く”世界ですので甘く見ない方がよいです。大学で何を学ぶかよりも、大学生時代にどれだけ行動できるかはかなり将来に影響するとは思います。

まとめ

簡単ではありましたが、ここ数ヶ月で大学生からの問い合わせが連続したので、改めてまとめてみました。すべての、個別回答や面談等ができず申し訳ありません。

基本的に高校生・大学生と直接会うことはないのですが、もし大学生にCSRコンサルタントという職について話をするのであれば、CSRのゼミ(5〜20人くらい?)などで話をするのは今でも受け付けています。そういう場合は先生(教授)に相談し、先生から私のほうに連絡をいただければと思います。首都圏の学校であれば費用はいただきません。時間の許す限り対応します。ちなみに昨年は某有名私立大学のK先生のゼミで話をさせていただきました。

学ぶ姿勢を見失うことは、人生を見失うことでもあります。CSRコンサルタントになりたいという、その気持ちを忘れずに、常に学びながらキャリアを作っていっていただければと思います。人間1人が人生で知ることとできることは限られています。年齢に関係なく常に学ぶ姿勢がなければ先には進めません。

この記事があなたのキャリアを考えるきっかけになれば幸いです。

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