SDGsを企業の経営戦略に反映させるための調査データ10選

SDGsと調査データ

2018年に引き続き2019年も大手企業を中心にSDGsが浸透していっていますが、まだまだアクションも過渡期のため、日本における浸透度合等の鉄板エビデンスが揃っているわけではありません。

最近は自治体などの取り組みが活発化している印象があるもの、企業での時価総額の大きい上場企業の数百社だけでその対応が止まってしまっている気もします。そのあたりを状況を調べるには、官民問わずオープンになっているSDGs関連の調査データを使わない手はないのですが、各社様々な調査を一覧でまとめているものが皆無な現状です。

そこで、自称「最も日本のCSR担当者によりそったメディア」である当ブログでは、SDGsを企業の経営戦略に反映させるために役立つであろう、2018年のビジネスセクターにおけるSDGsの動向やデータをまとめてみたいと思います。また記事文末の関連記事にも、SDGsに関連する2017-2018年の調査等を手広くまとめていますので、そちらもご参考までに。

官公庁

今までの日本のCSR/サステナビリティ推進政策は、かなり“お粗末”であった側面が正直ありますが、2015年9月以降の政府の動きは神がかった速さで矢継ぎ早に施策に取り組んでいます。ビジネスにおいて政治の話はNGとはいえ、SDGs推進が国家施策となっている現状を考慮し、政府に企業も追従する必要があるのは間違いありません。

第6回SDGs推進本部会合および第2回「ジャパンSDGsアワード」
SDGsアクションプラン2019
ジャパンSDGsアクション・プラットフォーム

経団連

経団連には「企業行動憲章」があり、最近はCSRの大きな枠組みができた時に変更しています。そして政府が推進する「Society 5.0」についても、経団連としてキャッチアップし推進しているようです。そのほか、会員に定期的に行なっている意識調査もあります。ちなみに経団連は「Society 5.0 for SDGs」というテーマで推進しています。

Society 5.0
特設コンテンツ「Keidanren SDGs」

調査データ

経団連

SDGsを活用して既に実施している取り組みについては、SDGsの経営への統合の第1段階とされる「事業活動をSDGsの各目標にマッピング」でも35%となっている。しかし「検討中、検討予定」の企業が実行に移せば、最も実施が難しい「バリューチェーン全体の影響領域の特定」も含め7割を超える。
企業行動憲章に関するアンケート調査結果

関東経済産業局

「SDGsについて全く知らない」と回答した企業は84.2%(=中小企業のSDGs認知度15.8%)。中小企業へのSDGsの浸透は限定的であることが確認できる。
関東経済産業局「中小企業のSDGs認知度・実態等調査」

日本能率協会

SDGsに沿った活動の取組み状況については、「具体的な目標を設定して取り組んでいる」が 9.0%、「具体的な目標の設定はしていないが、SDGsに沿った活動を行っている」が27.5%となり、両者を合わせると3割超の企業がSDGsの取り組みをしているという結果が見られた。
日本企業の経営課題2018調査結果【速報版】

朝日新聞社

・「SDGsという言葉を聞いたことがあるか」という質問に、聞いたことがあると答えたのは全体で14%
・17の目標で関心が高かったのは「すべての人に健康と福祉を」「貧困をなくそう」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」
【SDGs認知度調査 第3回報告】SDGsに触れた人は広がり、 17目標は「気候変動に対策を」への関心が高まる

電通

・SDGsの認知度は、日本以外の世界20カ国・地域での平均認知率は51.6%、日本は14.8%
・SDGsに対する意識やアクションは「考え方に共感している」が最多。「SDGsに関する企業の商品やサービスを選んでいる」など、実際に行動に移しているという回答も上位に。
ジャパンブランド調査2018|SDGs今後の訪日者向けビジネスのキーワードは?

そのほか

富士通総研|日本企業のSDGsの取り組みの現状と課題
環境省|すべての企業が持続的に発展するために〜持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド
IGES|SDGsを企業報告に統合するための実践ガイド(日本語訳)
国連広報センター|持続可能な開発目標(SDGs)報告2018 発表 — 主な調査結果(日本語訳)
2018 SDG Index and Dashboards

まとめ

こんな親切にSDGs関連のデータをまとめているのは日本で私くらいなものですので、これらの膨大な調査データ等をどんどん企画書に盛り込んで、御社内でSDGs推進の企画・実施をしていただければと思います。

特に「SDGsを企業報告に統合するための実践ガイド(日本語訳)」は、企業担当者としては必ずチェックしておきたい情報だと思います。2018年のSDGsに関する調査を拾いきれなかった方は、上記の調査等をチェックしてみてください。

ちなみに、海外(特にアメリカ)ではSDGsは日本ほど盛り上がってないと複数から聞きました。ISO26000みたいに、なぜか日本だけでやたら盛り上がるという局地戦となっているのでしょうか。ソーシャルセクターは世界中で盛り上がっているかもしれませんが、ビジネスセクターはいうほどでもないということかもしれません。

ただしそうはいっても2030年までは何が起きるかわかりません。また2020年がコミットメントライン(達成目標年)となっているターゲットもいくつもあります(これらは流石に間に合わないかなぁ…)。投資家の一部も企業のSDGs対応に注目しているなんて話もあるし、色々と急がねばなりません。私は達成年の2030年はまだ40代ですが、その時に目の前に残っているのは課題かそれとも希望か。当事者意識ビンビンであと10年がんばらないとなぁ。

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