CSRが企業価値を高めるロジックにもなる視点「お金2.0」(佐藤航陽)

CSRによる価値創造

今回の読書メモは「お金2.0」(佐藤航陽、幻冬舎)です。話題になり始めた時に購入していましたが、読み進める時間がなく今に至ります。

副題に「新しい経済のルールと生き方」とある通り、本書では「価値」の話を中心に、新しい経済の視点が生まれたというオピニオンになっています。読み進めると、NPOや社会起業家に言及することも多く(ここまできてCSRにはほとんどふれていない…)、言っていることもいわゆるCSRのカテゴリのものも多いです。

私が思うに、CSRというのは、まさに「新しい経済のルール」なのかなと。同様の趣旨のことが本書にも書いてあると解釈していますが、社会的価値というのは、多くの人にとっての価値にもつながるってことです。エビデンスが微妙な部分もありますが、ストレートなビジネス畑の方がCSR的な発想をすると、こういう表現になるのかと勉強になりました。

本書でいわれるところの「価値主義」ですが、その未来予想図として筆者が語る部分は以下の通りです。

社会的に価値のある取り組みは利益を出しやすくなってきている一方で、利潤のみを徹底的に追求する事業は短期的な利益を求めすぎて消費者に避けられてしまうか、過剰競争に巻き込まれて長期的には利益をだしにくくなっているような気がします。数十年後には「営利」と「非営利」という区別はなくなっており、活動は全て「価値」という視点から捉えられるようになっているでしょう。(182ページ中段)

逆に「価値」を生み出せていないCSR活動はまったくの無意味です。企業がコストをかけてやる必要はない、経済合理性、ビジネスとの整合性がないものとも判断できます。CSR界隈でも統合報告書の普及で、やっとこの「価値」という視点がでてきたところで、今後に注目です。

私もCSRの軸は「価値」だと最近は思っているので納得感のあるオピニオンでした。CSRの経済的価値、企業価値にモヤモヤしている方などには面白い本だと思います。しかも読みやすい。

お金2.0


csr

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