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CSR関連ウェブサイトの閉鎖について思うこと

CSR関連ウェブサイト

2017年に入り、大手のCSR関連ウェブメディアが連続して閉鎖することになり、悲しいのでとりあえずシェアしておきます。

そのウェブメディアとは、2017年3月に閉鎖した「環境報告書プラザ」(運営:経済産業省)、2017年6月に閉鎖する「CSR JAPAN」(運営:アミタ株式会社)です。

どちらも、コラムや環境・CSR報告書を閲覧できる、総合的なCSR関連ウェブマガジンという立ち位置でした。確かどちらも5年以上運営されていたと思いますが、時代やトレンドは移りゆくものでありしょうがないのかもしれません。CSR JAPANさんは、何度が寄稿させていただいたこともあり、感慨深いです。

アミタ社のCSR関連のメールマガジン(メルマガ)はそのままなのでしょうか。気になる方は以下のプレスリリースで詳細をご確認ください。

参照:アミタ(株)が運営するWebサイト「CSRJAPAN」を、2017年6月29日に「おしえて!アミタさん」サイトに統合し、ユーザビリティの向上を図ります。

本記事では、CSR関連メディアに関して思うところをまとめます。

メディアの閉鎖

CSR関連のメディアは、私としては当ブログのライバルであると同時に、CSRセクターを盛り上げる同志と勝手に感じていたのですが、官民問わず、社会が変化すればそれに対応するのも重要なことなので、閉鎖は仕方がない側面もあります。

今回紹介した2つのメディア以外でも、CSR関連メディアはたくさんあります。存在はしているものの更新頻度も低くオリジナル記事もほとんどなく、なんとなく運営されているCSR関連メディアとか。他にもCSRコンサルティング企業やCSR報告書制作会社が運営するメディアやメルマガなどもありますが、これらのほとんどはメディアとして機能していない(調査すると明らかにアクセスがない)し、オリジナル記事も少ない場合が多いので特にメディアとして見ていません。

ただ、新興企業のCSR関連情報も発信するメディアは毎年のように(1年に1件程度ですが)登場しており、今後の情報発信に期待ができます。(そのほとんどは3年続かないので期待するだけ無駄なのかと寂しい思いをすることがほとんどですが…。)

この10年程度、様々なウェブのCSRコンテンツ動向をウォッチしていますが、このカテゴリのメディアは、ニッチなだけにアクセス数もなく、コンバージョンもあまり期待できないため、ほとんどのメディアは、運営会社の足かせとなっているでしょう。

それでも、作ったからには捨てたくない、ということもあるのかもしれませんが、他社様のことながら、やるならちゃんとやる、やらないのであればやめる、という選択もありなのかなと思っています。サンクコストの捉え方の違いですが、トータルで考えれば損切りは早いほうが良いと思いますけど。

とはいうものの、まずは当ブログの更新も週3回更新目標で、だいたい週1〜2回になってしまっているので、まずはここをちゃんとしよう、とは思っています…。

メディアの特性

CSR関連ウェブメディアは、大きく3つの種類の分けられます。

1、報告書閲覧サイト
社会・環境報告書から始まり、CSR報告書・統合報告書・サスティナビリティレポートなどが掲載され、自由に無料で閲覧できるサービス。今年2つのサイトが閉鎖となるので、他の数社としては“腕の見せ所”となるか?

2、ニュースサイト
いわゆる「ストレートニュース」(事実をそのまま伝える)形式のサービス。参入障壁が低くリソースさえあれば誰でも運営できるものの、大してアクセスを稼げないので参入障壁は意外と高い(ビジネスとしてメリットが少ない)。このサービスも実はそんなに多くないです。差別化は難しいです。

3、個人サイト
CSRコンサルタント・個人が運営するサービス。当ブログのような「完全独立系ブログ」から、企業所属のコンサルタントが「個人名を出して記事を書くブログ」(企業運営)のものなどあります。当ブログは特に制限なく様々なことを書きますが、組織所属のコンサルタントが書く記事は、競合のニュースなどは当然NGで自分たちの話がメインのため、ファン以外にはあまり読まれないようです。また企業としては従業員の転職などのリスクもあるためか数は少ないようです。

システム開発のコストなどを考えると、今後も(1)で新規参入するところは皆無でしょう。他は参入しようと思えばできますが、ビジネス的な営業ツールになるほどのものとなると、相当な時間がかかるのでこちらも大変。

ということで、身も蓋もない結論ですが、CSR関連メディアは今後減ることはあっても、増えることはないかもしれません。ちなみに、CSRに特化しない、「社会貢献」や「ESG」として、社会貢献的なテーマのメディアはボチボチあります。ただこれらも基本的には身内だけで盛り上がっているサイトが多い印象があります。

まとめ

現代社会において、社会の変化はものすごく大きいです。生まれるものがあれば、役割を終えて閉鎖するメディアもあります。

ウェブメディア運営はとにかくリソースがかかります。特にこの領域はアクセスを稼ぐのが非常に難しいです。CSR関連に特化したメディアは官公庁のものでも月間1万PVレベルだし、当ブログの規模である月間10〜15万PVレベルのメディアは、片手で数えられる程度です。

当ブログは2009年からなので、今は8年くらいでしょうか。社会の変化に負けず、なんとか継続運営しております。私以上に情報発信ができる個人がでてきたら、身を引こうとも考えていますが(ブログ運営って大変なのです)、この8年間ではむしろライバルが減り続けている感じで、まだまだ情報発信をしないとな、と思っています。

逆に、今後のCSR関連メディアは企業運営ではなく、小規模な個人メディアが躍進する時代なのかもしれません。

2017〜2018年のCSR系メディアはさらなる寡占が進むのか、それとも新たなる小規模メディアの躍進による、群雄割拠の時代になるのか。今後もキャッチアップし、当ブログなどでも紹介できればと思います。とりあえず、「環境報告書プラザ」さん、「CSR JAPAN」さん、お疲れ様でした。

サステナブルを語るメディアが10年持たないの残念でなりません。偉そうに言う前に、まずは当ブログの満10年(2019年)を目指して頑張ります。途中で更新止まったらごめんなさい。

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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]