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これからCSR活動をはじめるという企業担当者に伝えたい3つのこと

CSRこれから

はじめてのCSR、これからのCSR

2016年も新年度となりました。4月からの新任のCSR担当者の方、おめでとうございます。ニッチな部門・業界へようこそ!

最近、僕にくる相談で増えているのが「CSRの何から始めればいいかわからない」というもの。直接ご相談をいただくこともありますし、パートナー企業様経由でご相談をいただくこともあります。そういう企業は、業界の中小企業かなと思う人もいるかもしれませんが、実は、ご相談のほとんどは上場企業です。

“それっぽい”CSR報告書を毎年開示しているので、社内で担当者が動いて、そこそこCSR活動が進んでいるのかな?と思ったら、そうでもない企業も多いみたいです。CSR担当でもなく、CSRもよくわかってないのに、逆にそれなりのレベルのCSR報告書ができるのがすごいです。

CSR報告書を何年も発行している企業でも、中の人の話を聞いたらCSRの知識や実務がある人がいないというパターンです。CSR実務経験者ではないため、何から始めればいいかわからない、と。そして、いつも読んでいるブログの人に相談してみよう、ということで、僕にご相談がくるのですね。

というわけで、改めて基本の“き”となる「3つの問い」をご紹介します。CSRをこれから始めるという企業の担当者にはヒントになるかもしれません。

新任担当者に伝えたい3つのこと

というわけで、CSRをこれからはじめるという企業の担当者は、以下の3つの質問を自分自身にしてみてください。

1、CSR活動をする「目的・目標」はなんですか
2、CSR活動の「成果指標」はなんですか
3、CSR活動の「コンセプト」はなんですか

せめてこの3つのポイントくらいは、これから始めるというレベルであったとしても考慮しておくべきでしょう。

1、目標・目的

これは、そのままです。「IRのため(株価対策のため)」なのか、「ライバル企業がCSR報告書を出していて追いつくため」なのか。

社長・会長の“鶴の一声”でスタートするパターンもよく聞きますが、CSR活動を始めるきっかけはどうであれ、事業活動である以上、目標・目的が必要です。でないと、まわりも納得しませんよね。後付けでも構いません。何となく1年を過ごすのはもったいないと思いますので、最低限、考えておきましょう。5W1Hでいう「Why」の部分です。

2、成果指標

これも、そのままです。御社のCSR活動って、善し悪しを“どんな数字”で計測してますか?

これは難易度の高い評価指標を求めているわけではありません。ただ、目標・目標に向かってCSR活動を行なう中で、例えば“タイムを計らないマラソン”みたいなことをしてもしょうがいないわけです。時間くらい計ろうよ、みたいな。

ではどんな成果(KPI)を設定すればいいかって?……ここから有料サービスです。ご相談メールください。

3、コンセプト

コンセプト(CSR方針)が決まってない企業は多いですねぇ。専門的にいうと、マテリアリティやバウンダリーが関係してくる部分です。

オリジナリティと言いますか、自社が重視するカテゴリーを決める、というイメージです。まさか、社外の人に「社長にやれって言われたからやっているんです」というわけにはいかないですよね。社内を含めたステークホルダーの人たちに説明しやすいように、コンセプトを明確にしておきましょう。

CSRの成果の決め方

上場会社などは、お付き合いのある監査法人や広告会社があるだろうし、CSR報告書/統合報告書の制作以外でもコンサルティングなんか受けてそうなイメージがあるのですが、意外にそうでもないんですよねぇ。予算の大きさではなく、そもそもCSRコンサルに“何を依頼したらいいかがわからない”ということが本質な課題である気がします。

ワード的には流行の「CSV経営」がどうとか、CSR実務ではあまり関係なかったりします。だって、「CSV経営」って言っている企業のCSR評価って、一般ウケはいいけど、アワード・ランキング・インデックスなんかでは評価が高くないですよ?色んなランキングやアワード見れば一目瞭然です。(高い企業も一部ありますけど)

そういう企業は成果として、CSRに経済価値を求め過ぎなのかもしれません。CSR活動の経済効果は注目すべきなのですが、経済価値創出につながらないCSR活動はやらない、というのはマズいと思います。CSRで間接的に経済的価値創出につなげられる方法はいくらでもあるわけですし、視野は広くもったほうがいいと思います。

申し訳ないですが、CSR部門トップのリテラシー・レベルが低い企業もあります。お会いしてビックリしました。そういう企業は、今後、大きな方針転換しないと、競合他社には勝てないでしょうね。何の部署でもそうですが、現場トップが無能だと本当に辛いです。逆にトップ層が謙虚で学ぼうとする姿勢がある企業は素晴らしいです、実際、第三者のCSR企業評価が伸びている企業はそういう責任者が多い印象があります。

僕がこういうのもアレですが、トレンドに流されず、超短期的の成果を求めすぎず、常に学ぼうとする姿勢を担当者が持つべきです。

というわけで再度3つのポイントをピックアップすると、

1、CSR活動をする「目的・目標」はなんですか
2、CSR活動の「成果指標」はなんですか
3、CSR活動の「コンセプト」はなんですか

せめてこの3つのポイントくらいは、これから始めるというレベルであったとしても考慮しておくべきでしょう。この回答の先に、今の御社が求めるCSR活動があるのかもしれません。

まとめ

先々週発売の『CSRデジタルコミュニケーション入門』(インプレスR&D、共著)という書籍は、まさに、間違った方向に進まないよな示唆がある書籍になってます。コミュニケーションの話題が中心ですが、CSR全般の理解もかなり進むと思います。かなり平易に書いてますし。

というわけで、前述の3つのポイントをふまえ、新年度のCSR入門記事とさせていただきます。以下の関連記事もよろしければどうぞ。

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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]