CSRコンサルタントになりたい大学生

CSRコンサルタントになりたいという大学生は、毎年何人くらいいるのでしょうか?僕のイメージでは、何人もいないと思います。毎年大卒が50万人いるような世界で、です。

で、今回は、そんな絶滅危惧種の「CSRコンサルタントになりたい大学生」ですが、なんと2人に会ってきました。

1人は某企業でインターンをしているというTさん(女性)。一度、社会人(保険関係)になってから、大学に進んだ方のようです。たまたま、打合せをしていた時に同席していてお話させてもらいました。

もう1人は、都内の大学に通う大学4年生のAさん(男性)。日系経営コンサルティング企業の内定あり。コンサルティングのスキルを学び、20代後半で独立してCSRコンサルタントになりたい、とのこと。

2人の共通した興味領域は「環境」。身近にきっかけがあって、興味をもったようです。

というわけで、2人の事例から、「CSRコンサルタントになりたい大学生」について、ちょっと考えてみます。就職活動の際の企業研究としてCSRを見る、なんている人も一定数いるみたいですからね。

以前書いた、「CSRコンサルタントになりたい大学生」インタビューは以下からどうぞ。この記事から、もう1年半経つのか。彼は、確か電通に就職したはず。
CSRコンサルタントになりたい大学生と話して思った3つのコト

CSRコンサルタントになりたい大学生

Tさん

打合せに行った企業に、インターンできていた女性。大学では「地球環境」が専攻だとか。正式な学部名は忘れました。ごめんちゃい。

CSRでも環境に興味がある。企業のCSR報告書なども読むが、どの会社がCSRが進んでいるか知りたい、とのこと。

CSR評価の考え方や、「良いCSRとは何か」など、CSRを取り巻く現状について、ちょっとばかしお伝えしました。

将来、CSRに対してどう関わりたいか聞いたら、CSRコンサルタントもいいけどまだよくわかりません、みたいなこと言っていました。

彼女の話を聞く限り、CSRコンサルタントというよりは、CSRを含めたESGなどのリサーチャーや企業評価をする機関だとかが向いてるかもしれませんね。

いずれにしても、学生生活の中で、自分の軸を見つけて欲しいと思いました。

Aさん

経営コンサルティングの会社の内定を取っているという彼。将来は、独立してCSRコンサルタントになりたいらしい。

ご両親がリサイクル業(?)を営んでいるようで、自然と環境領域のビジネスに興味を持ったとのことです。話をしていて、頭がよさそうな感じがしたし、コンサルティング業の大変さもある程度理解しているようです。

僕は、CSRコンサルタントになるためには、「大手広告会社」か「経営コンサル会社」に就職するように勧めます。経営に近い領域で仕事ができるし、大手だと、初期段階で「担当業種」が選べるパターンがあるらしいので。例えば、「経営コンサル会社」で「環境系」の業種を選ぶ事ができると、CSRコンサルタント業に近い業務をすることができるからです。

CSRは“すべての企業活動の社会性に責任を持つ事”です。独立するにしても、一般企業での就業経験は必要ですからね。

まとめ

「CSRコンサルタントになりたがる大学生と会って感じた、たった一つの事実」というタイトルなので、その一つとは何かと言いますと、「あなたが本当になりたいのは、CSRコンサルタントじゃないよね?」ってことです。

企業のCSR支援をしたいと、ざっくりしたイメージはあるけど、話を聞く限り、コンサルティングである必要もないのかなと。しかも、CSRってめちゃめちゃ広い概念だけど、環境とか、フォーカスした業種の可能性もあるかもしれません。

たいしたアドバイス等はしていないのですが、大学生の考えるCSR的な働き方って、抽象的ですよね。社会人したことがない人がほとんどだから当たり前なんですけどね。

働いた事がないから、CSRどころか、そもそものコンサルティング業務もわかっていないし。(僕も理解しているか疑問ですが…)

それはよしとして、やっぱり社会貢献的な話って特にイメージが先行しがちだと思うので、今回の大学生のように、会って話を聞かせて欲しいとアクションをするのが、よいのかと思います。

絶対ないけど、身の回りでCSR関連の仕事に興味がある学生が多いのであれば、何人か集めてミニ講演みたいのでもいいでしょう。以前、慶応大学でそういう形でしたことあります。その時は、MBAとかの学生が40人くらいだったけど。