投資で社会貢献ができる「社会貢献債」から考える、企業のCSR活動とその課題

[カテゴリー]CSR事例 社会的投資

社会貢献債

社会貢献債

あなたは社会貢献債って聞いた事ありますか?

先日、日経のニュースで、大和証券が個人向け累計5000億円突破という話題があり、「あー、そういえば、批判も結構あったけど、伸びはあるんだね」と他人事な感想を持った、罪深き人間が僕です。詳しくなくてすみません。

途上国支援などを目的とする「社会貢献型」の債券の国内販売が伸びている。主に国際機関や海外の政府機関が発行し、調達資金を途上国支援や環境対策に充てる仕組み。販売に積極的な大和証券では、個人向け販売額が累計で5000億円を突破する見通しだ。
日本で社会貢献債が本格的に出始めたのは2008年。ワクチン債のほか、貧困層向けの無担保小口融資資金を確保する「マイクロファイナンス債」や水道整備に資金を充当する「ウオーターボンド」などがある。
社会貢献債が国内で浸透 大和証券、個人向け累計5000億円

というわけでいくつかの証券会社の事例を確認しながら、「そういえば、社会貢献債って何だっけ」という部分を解決していきます。

証券会社のCSRというか、ソーシャルビジネスにもつながる話なので、個人的にはもっと勉強をしていきたい領域でございます。

社会貢献債

○大和証券

インパクト・インベストメントへの関心が急速に高まっている背景には、いくつかの理由があります。まず、インパクト・インベストメントの対象の多くが途上国であり、投資利益を得ながら貧困層支援に貢献できる点が、「do well by doing good(良いことをしながら良い運用をしたい)」 と考える投資家にとって大きな魅力となっていることです。また、既存のアセットクラスとの相関が低い点にも注目が集まっています。

大和証券ではこれまで、ワクチン債、マイクロファイナンス・ボンド、グリーン世銀債、ウォーター・ボンドなど、インパクト・インベストメントといえる商品を販売してきました。日本にも社会貢献投資の動きを広めるべく、この分野における国内の第一人者として、インパクト・インベストメント商品の開発・販売に積極的に取り組んでいます。
投資を通じた社会貢献|インパクト・インベストメント

○野村グループ

野村は、グローバルな投資銀行として世界のお客さまに付加価値の高いサービスの提供を目指しています。各拠点の協力体制と、営業部門とホールセール部門の連携のもと、このような社会貢献型商品の組成が可能となりました。社会のニーズに応じて、市場メカニズムに根ざした解決策を提供していくことは、我々金融機関の役割だと思います。
また、このような新しい取り組みは野村のビジネスを拡大させ、結果として企業価値を高めることにも寄与するでしょう。さらには、仕事を通じて社会の役に立ちたいという社員のモチベーションにもつながっています。
社会貢献型投資について

○SMBCフレンド証券

当社が取り扱う「地球環境債」とは、自然エネルギー開発や森林再生などの環境事業プロジェクトを支援するために発行される債券です。投資家の皆さまは、この債券への投資を通じて、環境問題の解決に繋がる事業を支援することが可能になります。
※当社では、「地球環境債」という名称を商標登録し、環境保全を目的とした債券に当社独自の愛称として使用しています。
投資を通じた社会貢献

○日興アセットマネジメント

相対的に利回りの高い世界銀行債券を中心に投資します。グリーンボンドをはじめ、各国通貨建ての世界銀行債券(世銀債)を主な投資対象とします。(グリーンボンドの組入比率は、原則として30%以上をめざします。)世銀債の中でも、相対的に利回りの高い通貨建ての債券を中心に厳選することで、信用リスクを抑えながら、より高い利子収入の獲得をめざします。
グリーン世銀債ファンド

負の側面はまったくなし?

ものごとには、必ず裏表があります。

社会貢献債の場合は、例えば「購入が本当に社会貢献となるのか」という点でしょうか。

投資なのでリスクがあるのは承知の上なのですが、結果、社会貢献にはあまりつながらななかったでは、意味がないですからね。

別の証券会社に勤めている友人にも話を聞いたところ、確かに世界銀行債を販売するときには、「社会貢献にもなる」という売り文句を付けるよう指導されているという。しかし、世銀における教育・医療の向上、貧困削減、災害復興、環境保全など社会開発分野のローンは世銀の行う業務の一部でしかない。むしろ、エネルギーや交通・灌漑など、巨大インフラへの経済開発分野のローンが多くの割合を占めている。
また、これらの融資活動における深刻な環境破壊・人権侵害もたびたび引き起こされている。
世界銀行債への投資は社会貢献なのか?

すべてとは言いませんが、上記のように、一部の社会貢献に直接つながっても、別の社会的課題を誘発する可能性も高いのでは?という意見はどの社会貢献活動のレイヤーでも見聞きすることです。

このあたりも踏まえながら、ぜひ投資を考えてみて下さい。思考停止の投資では、世界を変えることはできませんから。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

2012年6月19日(ワシントンD.C.):金融専門誌であるユーロウィークは、2008年に日本で初めて販売されたIFFIm債(通称:ワクチン債)を、最も影響力のあった25の社会貢献型債券の一つに選びました。ワクチン債は日本での社会貢献型債券の浸透に先鞭をつけたといえるでしょう。ユーロウィークの25周年記念号では、「IFFImによって日本の投資家は社会的責任投資に対する最も熱心な投資家層となりました」としています。
ワクチン債が最も影響力のあった社会貢献型債券ベスト25の一つに。

昨年にこんな話題もあったようで、色々な課題を含みながらも、確実に社会貢献債がインパクトお呼び普及しているようではあります。

この記事の読んでいるあなたに即買いなさいといは言いませんが、こういう社会貢献や、企業のCSR的なアクションもあるということは知っていただきたいと思いました。

各社の詳しい動向は、それぞれのウェブサイトや窓口にてご確認下さい。

追記:2013年9月19日

国際機関や海外の政府系機関が主に発行し、調達した資金を貧困対策や環境保護などに充てる社会貢献型の債券が、個人投資家の人気を集めている。低金利が続く中で利回りが相対的に高いことなどが理由。今年の発行総額は既に1200億円以上にのぼり、4年連続で1000億円を超えた。

既に完売しており、人気の理由を商品企画部の能見哲理次長は「資金の使われ方が明確で共感してもらいやすいからではないか」と話す。シンジケート部の田中沙居アソシエイトは「市場環境をみながら社会貢献型債券の販売を続けたい」とする。
社会貢献型の債券、投資家に定着 4年連続1000億円超

社会貢献ということでなく、理にかなった商品なのは間違いなさそうですね。

追記:2013年11月14日

「グリーンボンド」の取扱開始について

三井住友銀行が「グリーンボンド」という、調達された資金が地球温暖化問題や環境問題等の分野で活躍する企業やプロジェクトへの投融資に利用される事を前提としている、環境に配慮した社会の実現を支援するための債券を発表してますね。

こういった金融商品は今後も増えていくものと思われます。

Photo by PHOTOPIN


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