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【日本初】CSRウェブサイト格付け「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」

CSRウェブサイト格付け

本日30日、私が代表をつとめる一般社団法人 CSRコミュニケーション協会(以下・当協会)は、国内時価総額上位企業のCSRウェブコンテンツの情報開示レベルを調査し評価した格付け「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」(以下・本ランキング)を発表しました。

今まで、企業のIRサイト、コーポレートサイト調査等でCSRウェブコンテンツを評価項目としたものはありましたが、CSRデジタルコミュニケーションに精通した識者による、総合的なウェブコンテンツの非財務情報開示調査は今回が日本初となります。

本ランキングは、CSRウェブコンテンツにおいて、独自の評価フレームワークの7カテゴリー(即時性、網羅性、利便性、戦略性、拡張性、視認性、客観性)を中心に、情報充実度/情報開示姿勢/アクセシビリティなどを調査・格付けしたものです。調査結果をまとめましたので、一部抜粋してお知らせします。

ランキング・トップ20社

1位、KDDI(126)
2位、資生堂(118)
3位、トヨタ自動車(114)
3位、りそなホールディングス(114)
3位、伊藤忠商事(114)
6位、NEC(112)
6位、SOMPOホールディングス(112)
6位、マツダ(112)
6位、リコー(112)
10位、ローム(110)
10位、野村ホールディングス(110)
12位、京セラ(106)
12位、東レ(106)
14位、ANAホールディングス(104)
14位、国際石油開発帝石(104)
16位、味の素(102)
16位、セブン&アイ・ホールディングス(102)
16位、みずほフィナンシャルグループ(102)
16位、第一生命ホールディングス(102)
16位、日本航空(102)

※()内の数値は評価点数。平均71.3点、フルスコア140点。

調査結果概要

(1)モバイル端末の表示対応は54%
「トップページのみ」を含めて、CSRウェブコンテンツがモバイル表示対応をしている企業は「54%」(104社)でした。その中で情報充実度とアクセシビリティが満点だった企業は「39.5%」(79社)でした。他のカテゴリーページ同様にモバイル対応が半数を超え普及期に入っている様子がうかがえます。

(2)ソーシャルメディアの活用は29.5%
定期的にソーシャルメディアでCSR関連情報を発信している企業は「29.5%」(59社)でした。調査対象企業では、CSR報告書発行企業は多いもの、制作したCSRコンテンツの活用があまりされていない現実が垣間見えた結果となりました。

(3)CSRカテゴリーは99%が有り
サイトにCSR関連コンテンツ(CSR/環境/社会貢献)を作り、ページの上部もしくは側面のナビゲーションにCSR関連カテゴリーがあった企業は「99%」(198社)でした。ほぼすべての企業では、形だけでもCSRの情報開示へ対応しようとする姿勢が見られ、もはやCSRの情報開示は必須と捉えられているようです。

(4)CSRガイドラインの記載は66%
CSRウェブコンテンツ内にCSRガイドラインが明記されている企業は「66%」(132社)でした。CSR報告書などの資料ファイル(PDF)には参照ガイドラインの記載がある企業でも、コンテンツ内で明記されていないパターンや、ホールディングスが主要事業会社の情報開示に対応しきれていないパターンなどの傾向がありました。また、ガイドライン対応を明記している企業は、総合的な開示レベルが高い傾向がありました。

(5)CSR戦略の開示は78%が有り
CSR戦略(中長期計画、マテリアリティ、価値創造プロセスなど)がウェブコンテンツ内に明記されているのは「78%」(156社)でした。その中でもランキング上位企業は、CSR戦略が洗練され明確に開示されており、戦略開示がある企業は総合的な開示レベルが高い傾向がありました。

雑感

2016年末、スマートフォンを利用してインターネットにアクセスする人の割合が、2016年なかばよりアクセス機器トップのノートPCを上回りました(※1)。様々な要因があるとされますが、スマートフォン端末の普及・浸透、端末の高性能化、インフラ・アプリケーション・接続サービスの利便性向上、画面サイズの大型化、などが影響しているとされています。

そんな、プライベートにおけるインターネットアクセスの大きな分岐点となった2016年、企業のCSRコンテンツのモバイル対応も調査企業の半分を超えて確実に進んできています。しかし、内容を調査する限り、ペルソナ(想定読者設定)やKPI/KGI設定の甘さもあり、的確な運用ができていると思えない企業が大半でした。

CSR関連の評価機関は、今のところモバイル表示に関しては評価対象外ですが、ステークホルダーの多くはモバイルでの閲覧に動いています。当然、企業としては評価機関ではなく、本来のCSR活動となるステークホルダー視点のコンテンツ運用が今後のポイントになります。2017年はどれだけの企業が、この社会の変化を感じ、シフトできるのか。

今後も特にBtoC企業にとっては重要なステークホルダー・エンゲージメントのプラットフォームとなるであろう、モバイル端末におけるCSRコンテンツ運用に注目し、企業動向を調査していこうと思います。

※1 「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査 2016年度総集編」(ジャストシステム、2017)

詳細について

本ランキングの詳細に関してはCSRコミュニケーション協会の「プレスリリース」にてご確認ください。



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執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]