社会貢献しながら節税もできる!? 法人・企業寄付5事例

企業寄付

企業寄付で一番喜ぶのは誰?

毎年、ソーシャルセクターのチャリティ・イベントなどが多くなる10〜12月。

企業も社会の一員として、寄付活動をする場合もあると思いますが、“意義も意味もある”活動となっていますでしょうか?

というわけで、本稿では企業寄付(法人寄付)について再考できる事例や考え方を紹介します。

企業寄付について

日本での法人寄付は海外ほど伸びてないと思うし、2011年の東日本大震災以降に爆発的に寄付が増えた結果、2014〜2015年はむしろ随分減っているのでは?と思うくらい。やっぱ世界は広いなー。

ちなみに、企業の寄付金控除・損金算入に関する計算方法や内容詳細に関しては以下の記事が参考になるので興味がある人はチェックしてみてください。最低でも流れくらいはCSR担当者だったら把握しておくべきでしょう。

寄付金控除・損金算入の基礎知識
寄付金控除は法人も受けられるか?

ふるさと納税の企業寄付

1、企業の本社の所在地や財政的に豊かな自治体への寄附は対象外
2、ステークホルダーの理解が必要
3、企業活動とのバランスで寄附金を検討すべし
法人税を節約できる?「企業版ふるさと納税」3つの注意点

どの企業にも創業地ってあると思います。今は大阪や東京に本社を構えているけど地域貢献したい気持ちはある、という企業もあると思いますので、ふるさと納税の法人版は、一定のニーズがあるでしょう。

ただ、「なぜ今更、創業地に寄付するのか」という理由は明確にしておく必要があるでしょう。経営者の“気まぐれ”で会社のお金を使うのは、印象が悪くなる可能性がありますから。引用記事にもあるとおり、企業寄付行為にはステークホルダーへの説明責任が発生しますのでお気をつけください。

個人からの巨額寄付

ビル・ゲイツなどの億万長者が寄付をする理由
米国で「最も寄付金額が多い」ビリオネア10名
バフェット氏の寄付活動、大富豪に広がる

一応、個人寄付についての事例も紹介しておきます。

ここまでいくと、世界で見ても真似できる人なんていなんだろうけど、企業経営者の巨額な個人寄付であれば、少なからずとも社会的なインパクトを出せると思うので、企業の枠とは切り離して寄付をするというのも、それはそれでありかなとも思います。

企業・法人の寄付とCSRの関係

組織の寄付活動に関しては、ISO26000(3.3.4社会的責任の統合)で『慈善活動(ここでは慈善事業への寄付とする)は、社会にプラスの影響を与えることができる。しかし、組織はこれを、その組織への社会的責任の統合に代わるものとして利用すべきではない。』としています。

企業のNPO等への寄付行為は素晴らしいが、寄付活動そのものがCSRとはなり得ない、ということでしょうか。これはステークホルダーという考え方を知っていれば、得に不思議な考え方ではありませんよね。

つまり、企業には様々なステークホルダーが存在しており、NPOだけが唯一のステークホルダーではなく、より幅広い活動が期待される、と。

例えば、企業がNPOに100万円を寄付したとしましょう。寄付されたNPOは嬉しいと思うけど、株主・投資家は「寄付するくらいなら1円でも多く配当よこせ」というのが現実的な心情でしょう。取引先・提携企業も「そんな余裕があるなら1円でも高く商品買って」となるでしょうし、従業員も「そんな余裕があるなら1円でも高く給与上げて」となります。

これは企業の利害関係性が異なるから出てくる意見であり、クレームでも何でもなくステークホルダーの正当な期待と言えます。ですので、企業は寄付をする際に「なぜこのNPOに100万円を寄付するのか」を、丁寧に各ステークホルダーに向けて説明をする必要があります。

これができない(しない?)から、大手企業なんかは一部をのぞき、NPO等への寄付をどんどんやめているのかもしれません。もちろん、企業側の説明責任ではありますが、寄付をされたNPO側も企業の情報開示のためにレポートを出したりしてサポートする義務はあると思いますよ。

まとめ

法人の寄付・募金は素晴らしいことです。

あとは、それを各ステークホルダーにどう伝えるか、だけですね。ステーリーテリング(体験談)として、NPO等への寄付を各ステークホルダーが納得する形でコミュンケーション(エンゲージメント)しながら、企業価値向上につなげていきたいものです。

あと、今年の12月は「寄付月間」ということで、知り合いの企業・団体もこのムーブメントに参加しています。僕も12月に関連した勉強会をする予定。今一度、寄付について方法論だけではなく、その意義を考えるきっかけになれば幸いです。

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