統合報告書による情報開示の新潮流

今回の読書メモは、「統合報告書による情報開示の新潮流」(宝印刷 総合ディスクロージャー研究所、同文舘出版)です。

以前から購入はしていたのですが、この先週末でやっと読み切りました。

編集は宝印刷さんですが、執筆は統合報告に詳しい識者や現場の方々が主にされています。

紹介しますと(敬称略)、森洋一、安藤聡、金田昇一、津久井弘昭、小谷融、秋葉賢一、古庄修、宮武記章、大西又裕、川村雅彦、平松朗、久保幸年、川島いづみ、さんなどなど、著名な識者の面々もたくさんいますね。

内容は、企業報告が変わってきているよって話とか、統合報告まわりの調査、各社の事例紹介、株式市場との整合性など、いわゆる統合報告とは何か、という部分まで丁寧に解説してあり、非常に勉強になりました。

もちろん、CSR報告書と統合報告はどう違うの?的な話題もあります。

僕の中では統合報告は「IR報告にCSR情報が載る」というイメージで、役割もCSR報告書ではなく完全にIRよりだとは思っています。「CSR報告書はやめて、統合報告に移行すべきか?」みたいな二項対立図式ではなく、法定開示も含めて、社内外含めて、議論されていくべきでしょうね。

統合報告に興味がある人は、ぜひ購入すべき一冊です。CSR担当者はもちろん、IR、広報に関わる人にもオススメの書籍です。後手後手の対策になる前に、チェックしておきましょう。

唯一の難点は、書籍価格が高めということ…。僕は、業務として今後増えそうなので、ウェブだけの情報収集ではなく、書籍も購入したのですが、なかなか一般の方は買いにくいですよね。まぁ、そもそも一般の人で買う人がいるのか、という話もありますが。

国際統合報告 フレームワーク 日本語訳(IIRC)

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統合報告書による情報開示の新潮流

2013年12月に国際統合報告評議会(IIRC)から公表された「国際統合報告(IR)フレームワーク」を踏まえ、その内容やこれまでの議論の流れ、現在の動向などについて解説。さらには、今後の方向性についてさまざまな分野の第一人者が提言する!導入企業の事例を紹介!!