御社のCSRとは誰のため? BtoB企業がすべきCSRの3つのポイント

BtoB企業がすべきCSR

先日、IT大手のCSR担当の方と色々お話させていただき気になったのでメモ。

CSRコミュニケーションって、「BtoC」企業がやりやすいとは一般論で言われています。顧客(個人)とダイレクトにつながりを持てるし。

でもBtoBのCSRコミュニケーションはそうもいかない。顧客とは一般生活者ではなく、企業だから。

では、BtoB企業のコーポレート・コミュニケーションおよびCSRコミュニケーションは何を起点に構築するのがよいのか。そのあたりを考察してみます。

BtoB企業がすべきCSRの3つのポイント

1、正義のため

そもそも、企業の人でも会社をでれば、一般生活者。BtoB企業のBtoC的コミュニケーション・デザインがまったくマーケティングにならないというわけではないと思うのですよ。

そして、マーケティングやコミュニケーションという視点だけでは、この課題は解決できないと思います。

そもそも、企業はミッション(企業理念)を達成するために、日々企業活動をしているわけですよね。ミッションはCSRステートメントそのものです。

自分たちが思う“正義”のために動くことがまず先でしょう。

そもそも、あなたの会社は、誰のために存在し、その人たちにどんな価値を提供するために存在しているのですか?御社が存在することで、顧客のどんな課題を解決しているのですか?

2、従業員のため

企業は、「CSR活動におけるステークホルダーの中心は従業員である」と堂々と述べてよい、と僕は思ってます。

実際、欧米では「従業員」にフォーカスしたCSR活動も多いのです。ワークライフバランスなどを国が推進しているところありますからね。日本では現状、“言っている”だけで終わってしまってますが…。

BtoC企業と同じコミュニケーションで同じだけインパクトを出すのは難しいというのはわかります。

ただ普通に仕事してればわかりますが、他社は他社、自社は自社です。顧客が一般生活者であろうが、企業であろうが、自分たちのなすべき事を確実に実行することが大切です。

従業員が納得できないCSR活動は、決してすべきではありません。

3、ディスクロージャーのため

企業情報の透明性が高い企業は信頼性も高いです。

これはわかると思います。情報を一切出さない企業より、様々な情報発信をしている企業のほうが、わかりやすいですもんね。IRの考え方に近いのだと思います。

BtoB企業でもユニークでポップなアプローチをしているのは、村田製作所。BtoB企業だからと言って、固く真面目なコミュニケーションだけでよいというわけではありませんよね。

村田製作所|CSR

ちなみに、「日本BtoB広告賞」では、「アニュアルレポート、CSR環境報告書の部」というものがあり、BtoBのコーポレート・コミュニケーションとしても情報開示って色々な役割があるんだなと感じてます。

ただ言いたいのは、広告賞が偉いとかではなく、BtoBのコミュニケーション・ロジックにおけるCSRの役割をもっと考えようよってことです。やり方は色々ありますから。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

よくよく考えれば、BtoB企業でもBtoC企業でも、CSRのあり方ってたいしてかわらないのかなと。そうだとするとコミュニケーションやマーケティングだけではない視点も出てくると思うんですよ。

「顧客を大切にすること」がCSRならば、BtoB企業で言えば取引先が顧客ですよね。だったら、国外・国内問わず、企業間取引においてフェアトレード(公正取引)を重視するのもCSRの一つです。

BtoBだろうが、BtoC企業だろうが、あなたの会社のCSRの定義を自分たちの言葉で置き換え、CSR活動を進めて行くのが一番です。

CSR活動の方向性に迷ったり、悩んだりしたときこそ原点(あなたの会社のミッション)に戻りましょう。そしてできれば僕みたいな第三者と一緒に進めればな、と。

BtoBは特に、社内へのCSR浸透の旗振り役であるミドルマネジメント層への教育をしっかりして、会社全体で「まっとうな企業経営」を実践していきましょう!

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執筆者安藤光展/CSRコンサルタント
CSR/SDGs経営の専門家。著書は『創発型責任経営-新しいつながりの経営モデル』(日本経済新聞出版社)ほか多数。日本最大級のCSR担当者コミュニティ「サスネット」主宰。1981年長野県生まれ。

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安藤光展のプロフィール
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