企業不祥事におけるCSRコミュニケーションの境界線はどこにあるのか

CSRコミュニケーション

不祥事に対しての意識と感覚

企業と社会(消費者含む)とのコミュニケーションは難しいっす。

今回は、とある不祥事からCSRコミュニケーションについて考えてみます。企業不祥事対応(CSR)に対応することは、リスク管理、リスクマネジメント、コーポレートガバナンス、コンプライアンスとしても重要です。

当たり前ですが、企業は問題を起こしたら、それを報告しなければなりません。でも、アタマではわかっているけど、実際にその場面に出くわしたとして、適切な対応を取れる人がどれだけいるでしょうか。

以前、「誠心誠意のCSRコミュニケーション事例!ミニストップ「フェアトレード認証バナナが消えます」や「先に謝る、というCSRコミュニケーションは可能か?」という記事を書きましたが、CSRコミュニケーションにおいて“先手を打つ”って間違いではないのかなと。

事例もふまえて、この難問についてのヒントを探っていきます。

CSRコミュニケーションの境界線

企業不祥事が発生した場合に、その不祥事から更なる消費者被害、取引先損害が発生する可能性がある場合には、これは公表(当局への報告を含む)しなければならないことは明らかです。これは経営者の法的責任(善管注意義務違反)につながるところです。問題は、すでに不祥事に起因する損害が拡大するおそれはないけれども、当該不祥事発生が消費者を含むステークホルダーの関心事である場合です。ここが結構判断がむずかしいところではないでしょうか。
企業はどこまで不祥事を公表すべきか?-ダスキン事件を参考により

CSRコミュニケーションは、誰の何を満たす必要があるのでしょうか。

ステークホルダーにそんなに損害ないなら、公表はしないでおこうという姿勢があったとすれば、信頼を失うことはあっても、得ることはないと思います。

「ただちに影響はありませんので、すぐ発表しませんでした」って言われたら、あなたはどうします?食べ物とかで、食べた後にそれ言われたら?

引用にもあるとおり、企業が、自社が不利益になる情報を出したがりませんが、それでもミスや不祥事があれば、教えて欲しいと思うのが普通でしょう。二次不祥事(不祥事そのものではなく、不祥事を隠していたことが問題)をどう捉えるか、ですね。

どんな企業でも不祥事は起こすわけでして、消費者の関心は、不祥事が起きた時に消費者の事を最優先に考えた対応をしているかどうか(いわゆる安全思想と安心思想との区別)に関心があります。そこでの対応が適切なものであれば、むしろ企業のファンを増やすことにもつながるのではないでしょうか。不祥事が昔とは比較にならないほど発覚しやすくなった時代、このあたりも有事の経営判断として検討すべきではないかと思うところです。
企業はどこまで不祥事を公表すべきか?-ダスキン事件を参考により

CSR担当の方にこういう話題を振ると、「実際はできないでしょ」と言われます。いやいや、すぐやれってわけではなく、リスクに対して仕組みで対抗しないと、バレてから公表ではそれこそ取り返しがつかなくなりますよって話しです。

引用もしましたが、人間が運営している以上、ミスや取り違いにより、不祥事は大小含め必ず起きます。社員数人の企業でも同じです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最近、個人データを所有するYahoo!JAPANにサイバー攻撃があり、2200万人分の情報を流出したとされる不祥事がありましたね。

Yahoo!JAPANに不正アクセス 最大2200万IDが流出した恐れ

Yahoo!は他社にバレる前に、自ら公表しましたよね。そういうことです。これを不祥事だからって黙ってられた日にはもうねぇ…。信頼を失うどころではないですよ。はっきりいって。

丸亀製麺では、ざるにカビが生えていた問題が話題になりました。たいしたことないこと、であるかもしれませんが、対応が悪かった。残念。

では、丸亀製麺はどうすればよかったのか

事実が存在するのであれば、いつかはバレます。リスク・コミュニケーションというか、企業の社会における責任はしっかり果たして欲しいものです。

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