企業のCSRサイトが変わり始めた?

最近、ISO26000の影響力がWebにも現れ始めています。

ISO26000とは、2010年11月1日に発行された、
社会的責任とは何か、そしてそれを実施する上で組織が何に、
また、どのように取り組むべきなのかに関する手引きを
提供する国際規格であり、組織の規模・業種を問わず
利用できるもの。

この規格は手引きであり、
第三者認証を目的とした規格ではありません。

CSR(企業が主語)だけでなく、様々な組織に関わるものです。
ISO26000の内容は、7つの原則(説明責任、透明性、
倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重、
法の支配の尊重、国際行動規範の尊重、人権の尊重)と、
7つの中核主題(組織統治、人権、労働慣行、環境、
公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画)
で構成されています。

ISO26000がフレームワーク的な役割

解説が長くなりましたが、
ISO26000が企業のコミュニケーション構築において、
コンテンツの骨組みを考え整理するための、
フレームワーク的役目を果たすようになってきたのです。

CSR報告書は当然のこと、その影響は、
Webサイトにも広がり始めています。

紙のCSR報告書発行は爆発的な伸びはないのですが、
コーポレートWebサイトへのコンテンツとしては非常に増えています。

それらにも、上記の「7つの原則」「7つの中核主題」ごとに
ページ・内容を整理したWebサイトもちらほら見るようになりました。

若干専門的な(一般まで浸透していない)表現にはなっていますが、
“知りたい!”と思ってWebサイトにくるコアユーザーにとっては
わかりやすい表記方法だと思います。

この方法論は伝えたい人、
伝えたい内容が整理されていて、非常によいです。

欲を言えば、日本語と英語がWebサイトで選べるものも
ありますが、それと同様に、一般向けと企業向けのように、
“伝えたい人別”のコンテンツ内容にしてもらえると、
より多くの人に伝えられるのになぁ、と思っています。

ただ、一言で情報発信するとは言いますが、
相手に伝わらなければ意味がありません。

当たり前ではあるのですが、今まで一方的でコミュニケーションとは
言えないようなものが多かったのも、また、事実です。

御社のWebサイト・冊子は、「伝えてもらえる」ことを意識し、
伝えたい人に伝わる内容・表現になっていますか?
今一度、コミュニケーション・ツールを見直してみましょう。