クリエイティブな社会貢献とは何か

あなたは、社会貢献にどんな印象をお持ちですか?

今回は、「ソーシャルプロジェクト」をテーマとした展覧会の、
トークショーに行ってきたのでそのまとめの後編を。
前編と後編に分けているので、後編もぜひご一読下さいね。

トークショーのテーマは、
「企業とおこなう新しいソーシャルプロジェクト」。

昨日書いた前編はコチラ↓
クリエイティブな社会貢献とは何か?「もちかえる展覧会トークイベント」レポート(前編)

二日目のパネリストは以下の3人。

上田壮一(Think the Earthプロデューサー)
山名清隆(株式会社スコップ代表)
並河進(電通ソーシャル・デザイン・エンジン)

メディアでよくお見かけする方たちですけど、
お三方の話しを聞くのは初めて。

特に、並河さんの連載などいつも読んでいるのでお話が楽しみです!

もちかえる展覧会とは

もちかえる展覧会とは↓

東日本大震災が発生し、社会貢献やボランティアといった言葉が日常的に使われるようになりました。しかし、我々は震災が起きる以前から、地球環境や貧困といった様々な問題を抱えていました。「もちかえる展覧会」では、クリエイティブの力を有効に使いながら、社会問題を革新的なアイデアで解決に導いている日本人チェンジメーカー18人の社会貢献プロジェクトを紹介します。また、本展では、会場で展示内容を読みとるだけではありません。新しい試みとして、東日本大震災の復興支援に、100円以上の寄付をしていただくと、3つまでのプロジェクトのテキストを「知識」として「もちかえる」ことができます。
(Webサイトより)

今回は、そんな特別展のトークイベントの後編です。
ためになる視点満載ですよ!

トークイベント・メモ

山名清隆さん

愛妻家協会の紹介。

正直な気持ちが積もってくると、
「神聖な気持ち」にすらなる。

世界はダジャレでできている。

やってみたら、人と地域とつながった。
つながりに戦略はなく、楽しそうだからやったら、
たくさんのメディアに注目されるようになった。

ファンドレイズ・キャベツの販売も始めた。
やっぱり、楽しいことから始めるのが一番。

並河進さん

ボランティアアイドル、略して、ボラドル。
ファンと一緒に社会貢献活動をするアイドル。
10年近く前だったので早すぎたのかも…。

nepiaの「千のトイレプロジェクト」2008年スタート。
うんち、と、いのちのつながりを実感する。

企業として、東ティモールなどの治安も悪いような所の、
キャンペーンを大々的にするのはどうなのか悩んだ。

「僕らは正しいことをしてる」と信じよう。
脅迫(やらなきゃダメとか)で人の気持ちは動かせない。

ネピアの社内CSRサポートスタッフ制度を導入した。
興味がある人が応募して現地にも行った。

まず、社会的意義があるプロジェクトを無理矢理でも作る。

実践していき、仲間が集まってくる。
現場での応援の声も出てくる。社外からインパクトが社内に返ってくる。

CSRとして社外・社内に浸透してくる。

インフルエンサー(著名人)をどう巻き込むかも重要。

これめっちゃ感動します↓
ハッピーバースデイ3.11

あの日、生まれた子どもたち11人の話し。書籍も出てる。

これからを生きる人々に、何をすることができるのだろうか。

東日本大震災で、失われたもばかりではない。生まれた命もある。
物事の両側面を捉えることの重要性を問いたい。

■■■ソーシャルプロジェクトのポイント3つ
1、脅迫より、共感
北風より太陽になるべき

2、「物語」をつくる。
企業には生まれた理由があるはず。

3、立場をこえる
相手の気持ちを考えること、一緒に取り組むこと。

”責任のある未来”を次世代につなぐことができるのか。

上田壮一さん

世の中に新しい何かを創っていこう、起こしていこう。

10年前は、社会貢献というと、変人ばかりだった。
企業の社会的活動とマーケティング活動が分断されすぎていた。

■■■4つの社会貢献活動領域
1、ソーシャル・コミュニケーション
企業・NPOによる社会的コミュニケーションのこと。
欧米では90年代から、日本では2003年くらいから普及。

2、社会・環境がテーマのクリエイティブ・コンテンツ
社会的なテーマの作品が増えてきた。

3、対話を通じた課題解決や価値創造のプロセス
企業も個人も社会問題解決のプロなんていない。
だから対話を通じてみんなで取り組んでいこうというスタイル。
話し合いの中から生まれる価値もたくさんある。

4、ソーシャル・マインドをもった人材育成
座学だけでなく、現場でのフィールドワークも重要視。
「伝えられる人」になる、をゴールにする

■■■共創型コミュニケーション。
共成長マーケティング。
社員がムーブメントの中心にいるべき。

企業が押し出すコンテンツを体験させるのではなく、
企業が一歩ひいて、参加者が主役になるプランニングが必要。

■■■ソーシャルプロジェクトの4つのポイント
中長期的に取り組む事。
現場のNPOの活動やベースを尊重する。
社員自ら汗をかくこと。
人づくりも一つのゴールにする。

■■■三樹の教え
1年の計画をたてるなら、すぐ収穫できる穀物を植えるがよい。
10年の計画をたてるなら、木を植えるがよい。
一生涯の計画をたてるなら、人材を養成することである。

つまり社会貢献活動も人づくりである必要があるのでは。

社会貢献に「楽しい」という入り口を作っていく。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

僕は、NPO絡みとか、
社会貢献関連のイベントなどはあんまり参加してないです。

嫌いとかでなく、なかなかスケジュールが合わないとか、
CSRの話しなどがほとんど出てこなかったり、とか。

クリエイティブとは、そもそも何か。
そんな問いを立てずにいられなかったイベントでした。

企業だけでなく、
NPOの方も参考になる視点が多かったと思います。

展覧会自体は12月26日までしてるようなので、
興味がある人は行ってみて下さい。

参照:クリエイティブな社会貢献とは何か?「もちかえる展覧会トークイベント」レポート(前編)

東京ミッドタウン・デザインハブ特別展「もちかえる展覧会 – 18人のクリエイターによる社会貢献プロジェクト」