モーニングスター「MS-SRI」

先週「MS-SRI」(モーニングスター社会的責任投資株価指数、モーニングスターSRIインデックス)が組み替えとなったのでシェアします。

・構成銘柄リスト(2017年1月4日付)

今回の新規登録企業は、熊谷組、三機工業、ヤクルト本社、明治ホールディングス、ハウス食品グループ本社、大日本住友製薬、DIC、ダスキン、住友理工、豊田自動織機、セイコーエプソン、アンリツ、ヤマハ発動機、シチズン時計、丸井グループ、イオンモールの16社です。

2015〜2016年にCSR評価がグっと上がった企業もあって、納得感のある選出なイメージです。リリースを見ると、ここ何年かは年一度の組み替え(上場廃止企業の調整はのぞく)で構成しているようです。

以前ほどではないにしろ、依然としてCSR担当者の興味があるインデックスかと思います。「社外/外部の評価」としてCSR報告書に記載する企業は多いですよね。

モーニングスター社会的責任投資株価指数

概要

・MS-SRIとは?

MS-SRIを知らないという方はこちらから確認してください。要は東洋経済新報社のCSR調査データを使ってスクリーニングをしてまっせということです。

複雑な話ではないので、仕組みは基本的なSRIの枠組みだと思いますし、まだチェックしてない方は確認してみてください。

東洋経済のデータを使っているということなので、CSRの総合力がある企業がインデックスされているようです。

パフォーマンス

・日本のSRIファンドパフォーマンス

こちらのページでは、投信会社別のファンドを一覧でみることができます。僕でも知っているレベルのファンドもあります。

ファンドの特色やら何やらまでのリンクもあるので、色々なファンドを確認したいという方には特に便利かもしれません。

余談ですが、本家モーニングスターのウェブサイトはすごくきれいなのですが、こちらのコンテンツはレイヤーが違うのか、一昔前のサイトみたいでやや見にくい部分もあるかもしれません。

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まとめ

投資方面にはあまり詳しくないのですが、こういったインデックスへの組み入れは企業サイドにとって間違いなくアピールになる(株価が上がるとは限らない)ので、審査項目などに注意する必要がありますね。

上場企業も3,700社もあると、中にはIRにまったくといっていいほど興味がなさそう(少なくともそう見える)な会社もあります。しかしながら、東洋経済の調査でいえば1,500社に満たない回投票(回答企業数)しかないようで、IRに興味がある(当然のはずですが…)と言っているわりには、こう言った調査票に回答すらしていない企業がなんと多いことか…。(面倒というのもわからなくはないが、CSRかIRや広報などの部門がきちんと対応すべきでしょう)

IRカテゴリーではCSRというよりESGと呼ばれる非財務領域ですが、この前読んだ「すべてのCSR担当にオススメな本「投資家と企業のためのESG読本」(足達英一郎)」という本なども含めて、2015年ごろより大きな潮流となってきているのは間違いありません。支援側としてはマーケットが大きくなることは良いことですが、新規参入組などの〇〇な支援会社につかまる企業も増えて、いろいろトラブルになるのがわかっている点も難しいなぁ、と感じている今日この頃です。

本記事をお読みのあなたは問題ないと思いますが、投資家サイドの評価ばかりみて、本質的なステークホルダーへの価値提供を怠らないようにしましょう。