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アジアにおけるCSRの取組みと、途上国・新興国の動き8のトレンド

CSRアジア

アジアのCSRのトレンド

当ブログでは主に国内事例に関して事例や話題を紹介していますが、一応、国外動向もちゃんと追っています。

というわけで、本記事ではここ数年のアジアのCSR動向についてまとめてみたいと思います。

日本もアジア地域なのですが、欧米と違い良くも悪くも独特なCSR観のあるエリアではあります。では日本以外はどうなんでしょう。各種レポートやニュースを中心に情報をまとめます。

アジアのCSR

アジアのCSR法規制

平成27年度「CSR研究会」報告 我が国企業の競争力強化に向けたCSRの国際戦略のあり方について 新興国(アジア)のCSRに関わる法規制等の実態を踏まえて(2016)

企業活力研究所のレポートですが、255ページと特大ボリュームなのでスマートフォンでは絶対開かないでください(苦笑)。表題のようにアジアの話はもちろんあるのですが、グローバルなCSRを一通り復習するのによい資料となるでしょう。

香港証券取引所

一問一答! 香港証券取引所が強化したESG報告書の手引き

香港証券取引所においてESG開示要件強化(報告改訂)が2016年1月より施行。アジアでのCSR推進役は大手企業でも政府でもなく証券取引所だったりします。僕としては、行動規定、例えば、「利益の2%を社会貢献活動に投資しなさい」というものより、「CSR関連の情報開示をもっとしなさい」というものほうが本質的でよいと思う。

CSRは企業の必須経営戦略ではあるもの、世界的に外部から企業へのプレッシャーとしても使われるようになってきたのは注目すべき点。日本の「コーポレートガバナンス・コード」みたいなイメージです。上場会社としては、今後、対応コストをそれなりに準備する必要があるかもね。

アジアの社会的責任投資

アジア企業統治に変化、社会的責任投資の急増で

「社会的責任投資」が過去10年間で世界的に急増したことで、閉鎖的な経営スタイルで悪名高かったアジア企業も、コーポレートガバナンス(企業統治)の問題に積極的に取り組む姿勢へと変化し始めている。利益の伸びが鈍化し、中国の経済成長が失速しているため、アジアの企業幹部は「環境、社会、統治(ESG)」原則に則って投資するファンドの要請に、以前よりも耳を傾けるようになった。

ロイターの記事ですが、有名な経済メディアがどんどん社会的責任投資について言及すれば、企業側の情報開示もどんどん進むと思うんですよね。しかし、アジアではまだまだ動き出したばかり。日本もGPIFの大きな動きがあったし、今年以降は結構大きな動きが見られるかもしれません。日本の上場会社のIR担当者もCSR/ESGを勉強しておきましょう。でないと、何年かあとに、取り返しのつかないことになってしまうかもよ…!

アジアにおける難民

アジアにおける企業と難民

2014年、アジアにおける難民・国内避難民は31%増加し、900万人に達した。同年、ミャンマーではラカイン州からロヒンギャ族が、さらにカチン州や北シャン地域などで国内および国外への避難が続いた。現在タイにはミャンマーからの約11万人の難民、さらに200~300万人の移住者が居住している。大多数は正式な研修や雇用の機会に恵まれていない。

難民問題はヨーロッパだけではなく、アジアにも存在します。企業としてどこまで関わるか、という姿勢くらいは少なくとも考えておく必要があるでしょう。記事ではNPOとの連携で、人材確保などにもつなげられるという方向を示しています。たしかに、企業単体では、対応できないでしょうから。

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まとめ

CSR活動に勝ち負けはありませんが、日本は欧米からもアジアの先進国からも遅れを取っているのは間違いなさそうです。インドなんか法律になりましたしね。(直近で企業側に有利に改訂されたはず)

国内売上が9割の会社では、とりあえずアジア企業のCSR推進の影響はサプライチェーン・マネジメントを除き、そこまででもないでしょう。しかし国外での売上をこれから増やしたい、もしくはすでに一定割合である、という企業であれば、早急に対応しないとやられちゃいますよ。

途上国・新興国と思っていたら、世界的な認識では、いつのまにか日本がCSR発展途上国なんて烙印を押されることになってしまうかもしれませんよ?

しかし、CSRアジアがサイトリニューアルで過去記事を読めなくなっていたので、今回引用した記事はほとんどサスティナブル・ジャパンになってしました。サスティナブル・ジャパンの海外情報の記事クオリティは国内トップクラスですね。これが日本語で読めるのは本当に大きい。



執筆者:安藤 光展[→プロフィール詳細]

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