ダイバーシティ経営企業、なでしこ銘柄

2016年発表(平成27年度、2015年度)の経済産業省の「ダイバーシティ経営企業」と「なでしこ銘柄」が発表されましたのでシェアします。

今年もおなじみの企業から新しい顔ぶれの企業まで、様々な企業が選出されたようです。これらへの選出がどこまでIR/PRの効果があるかわかりませんが、CSR領域でも関係がある箇所が多いので、上場/大手企業のCSR担当者の方は必ずチェックだけはしておきましょう。

受賞・選定企業各社がプレスリリースを出してますので、各社のコメントはそちらでどうぞ。

新・ダイバーシティ経営企業100選

平成27年度(2016年発表)の表彰企業は、以下の通りです。経産省では、「ダイバーシティ経営」とは、多様な人材が持つ能力を最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営のこと、と定義しています。

経産省が“経営効果がある”とする企業事例をピックアップしている所が興味深いですよね。で、ピックアップされた企業が数年後、通期赤字に転落してたら面白いですよね…。いや、笑えないですね。しょせん“ダイバーシティによる経営効果は限定的”ってなると、イヤですよねぇ。そうならないよう、選出企業の皆様には更なる展開を勝手に期待してしまいます。ちなみに「100選」としてますが、表彰企業は「34社」ですのでお気をつけください!

KMユナイテッド、竹中工務店、大和ハウス工業、ダイナックス、門間箪笥店、真京精機、栄光製作所、日本たばこ産業、共和電機工業、協和精工、ジヤトコ、デンソー、ブラザー工業、堀場製作所、中央電機計器製作所、塩野義製薬、ダイキン工業、富士電子工業、カワトT.P.C.、本多機工、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ、NTTドコモ、KDDI、ニフティ、東日本電信電話、全日本空輸、東京急行電鉄、伊藤忠商事、みずほフィナンシャルグループ、野村不動産、古田土経営、シーサー、ハートフル、キャリア・マム

平成24年度から26年度までに表彰された企業名一覧です。企業別に、事例(ベストプラクティス)や企業のコーポレートサイトへのリンクがあります。

経済産業省|新・ダイバーシティ経営企業100選
ダイバーシティ経営企業表彰一覧

なでしこ銘柄(2016)

平成27年度(2015年度)の選出企業は以下の45社です。今年度から、東証二部、マザーズ、JASDAQを含む全上場企業に拡大したということです。とはいいつつ、東証一部以外はマザーズのトレンダーズ株式会社だけで、トレンダーズ含む18社が新規で選出。

4年やっていますが、4回連続は日産自動車・東京急行電鉄・KDDIの3社だけ。3回はローソン・大阪ガス・トッパンフォームズ・ブリヂストン・日立製作所・ダイキン・積水ハウス・カルビーの8社。この11社は相当なレベルで評価されていると考えていいでしょう。

カルビー、アサヒグループホールディングス、日本たばこ産業、石油資源開発、住友林業、大和ハウス工業、積水ハウス、ワコールホールディングス、JSR、メック、アステラス製薬、中外製薬、TOTO、神戸製鋼所、DOWAホールディングス、小松製作所、ダイキン工業、IHI、日立製作所、富士電機、富士通、ブリヂストン、日産自動車、テルモ、トッパン・フォームズ、中部電力、大阪ガス、東京急行電鉄、日本航空、ANAホールディングス、KDDI、SCSK、伊藤忠商事、三井物産、ローソン、ユナイテッドアローズ、りそなホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、大和証券グループ本社、リコーリース、東京海上ホールディングス、ヒューリック、スタジオアリス、JPホールディングス、トレンダーズ

経済産業省|女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」

まとめ

今回の「なでしこ銘柄」と「ダイバーシティ経営企業」の両方に選出された企業は、おめでとうございます。大変素晴らしい人材活用をする会社様ですね。

もちろん「なでしこ銘柄」や「ダイバーシティ経営企業」に入ったからといって、即、CSR評価や株価が上がるとは限りません。

しかしながら女性活躍推進法もありますし、企業としては特に女性への対応が、社内外へのインパクトとして大きくなっていくのは間違いありません。第三者からは、企業の女性活躍推進(女性活用)が進んでいるかわかりませんし、その指標としては非常にわかりやすいと思います。もちろん、これらに選出された企業はCSR報告書に掲載する場合も多いです。

もはやこの領域はCSRとは言わないのかもしれませんが、非財務領域のホットなテーマですので、引き続きウォッチしていきます。