世界を変えるデザイン

コミュニティの持続可能性とは

今回の読書メモは「世界を変えるデザイン2」(シンシアスミス、英治出版)です。

2009年に発表された「世界を変えるデザイン」は、“世界の90%の人々の問題を解決するデザイン”がテーマで、結構話題になったし僕も読んでました。本書はテーマを「スラム」として、インクルーシブビジネス(BOPビジネス)の原点ともなるアイディアをたくさん紹介しています。

とはいえ、学術書ではなく、写真・イラストがメインとなり紹介されているので、かなり読みやすくなっています。

都市部貧困層の問題を解決するのは、一時的な問題を凌ぐ施しをすることではなく、一歩進んで持続可能な仕組みを作ることです。それぞれの地域に対して、アイディアとデザインでそれを解決していく実践例が紹介してあり、今後、ソーシャルビジネス、BOPビジネス、インクルーシブビジネスなどにチャレンジをしようとしている企業担当者には良い事例集になるかと思います。

すべてのデザインが最先端の技術ではないのですけど、「そんな方法もあったのか!」という気付きを得られるでしょう。状況にもよりますが、サプライチェーンマネジメントとか絡めて発展的に展開できたら面白いかもしれませんね。

ちなみに、CSRというよりはビジネスモデルの話に近いです。気になる方はチェックしてみてください。

世界を変えるデザイン2

展覧会が各地で開催され業界に一石を投じた『世界を変えるデザイン』待望の第2弾! 今回のテーマはずばり「スラム」!
アジアで、アフリカで、南米で……人々は都市に集まり、「スラム」をつくります。家はボロボロで電気は届かず、仕事もなければトイレもない。そんな土地で、人々は一流のデザイナーや建築家とともに創意工夫に富んだソリューションを日々編み出しているのです。
コミュニティをデザインし、ITを駆使し、国や言語を越えて連携する。人口密集地域のカオスで生まれた「デザイン」が、近い将来、私たちの暮らしを変えるかもしれません。